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インタビュー:今後3年は資源分野の資産残高を維持、非資源に注力=三菱商社長

2016年04月26日(火)23時54分

 4月26日、三菱商事の垣内威彦社長はロイターのインタビューで、資源分野の資産残高を維持し、経営資源の大半を非資源分野に投入すると述べた。写真撮影に応じる垣内社長。(2016年 ロイター/ Issei Kato)

[東京 26日 ロイター] - 三菱商事<8058.T>の垣内威彦社長は26日、ロイターとのインタビューで、前期に創業以来の赤字に転落する要因となった資源分野について「3年程度はネットベースで(資産を)増やさないように運用する」との方針を示した。資源関連では原料炭と銅、液化天然ガス(LNG)に注力し、経営資源の大半は非資源分野に投入する。

資源価格の低迷を受け、同社は2016年3月期に4300億円の減損を計上、最終損益は1500億円の赤字に転落する見通しだ。

垣内社長は資源事業について「想定を上回る価格変動があったために減損に至ったが、これからは(価格が)動いたとしてもマネージできるように資源と非資源のポートフォリオのバランスを再調整したい」と述べ、商品市況に左右されない体質づくりに取り組む意向を示した。資源の残高は維持するものの、同社が注力する原料炭、銅、LNGについては、より競争力の高い資産への入れ替えを進める。新規案件の取得には保有資産の売却資金を充てる方針。

一方、非資源分野では、食品、小売り、ヘルスケア、インフラなどの分野で事業を強化する。これまで以上に、出資先企業への経営関与を深め、成長を加速させたい考えだ。垣内社長は「これまでは(三菱商事の)商売と事業投資を絡めて成長してきたが、これからは商売が絡むか絡まないかにかかわらず三菱商事が経営参画することでその会社が成長できるのであれば、経営参画していく」と語った。

三菱自動車<7211.T>の燃費不正問題に関しては「いまだにこんなことがあるのか、ちょっと信じられないような出来事だ」と驚きを隠さず、今後については「まずはどうしてこうなったか聞かせてもらわないといけない。全容解明してもらった上でやるべきことはやる、そういう対応しか取りようがない」と語った。

(大林優香 志田義寧)

ロイター
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