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米経済足元の弱含み克服へ、当面は緩和必要=連銀総裁

2月19日、米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、米経済は最近の弱含みを乗り切る見込みだが、当面緩和が必要との認識を示した。写真はワシントンで2014年12月撮影(2016年 ロイター/Gary Cameron)
[サラソータ(米フロリダ州) 19日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、米経済は最近の金融市場のボラティリティーや弱い経済指標を乗り切る見込みだが、連邦準備理事会(FRB)は当面、金融緩和の維持が必要な公算が大きいとの認識を示した。
総裁は講演原稿で「現時点で、米経済は市場の混乱や指標の弱含みを乗り越え、緩やかな回復軌道に戻ると想定している」と指摘。
インフレ率は従来予想よりも長く低水準にとどまる見込みだが、2%の目標に向けて加速するとの見方を変えていないと述べた。
FRB内ではインフレ期待低下へ懸念が高まっているが、メスター総裁は市場ベースのインフレ期待指標が低下しているのはインフレ期待の変化ではなく、流動性およびインフレリスクのプレミアムの変化を反映している可能性が高いとの見方を示した。
一方で、海外経済の減速やドル高、より制約された金融環境、エネルギー業界の苦境などを踏まえると、緩和的な金融政策を「当面」維持することが必要な公算が大きいと述べた。
ただ、中国経済の減速による世界経済への影響や市場のボラティリティー、原油安のリスクを勘案する必要があるとしながらも、現時点で自身の見通しを著しく変更することは「時期尚早」とした。
個人消費は年初から底堅く、原油安による追い風を引き続き受けるだろうと語った。