ニュース速報

ビジネス

米利上げで新興国の差拡大、メキシコ・韓国底堅い=テンプルトン

2015年12月09日(水)01時02分

12月8日、米フランクリン・テンプルトンの著名債券投資家、マイケル・ハッセンスタブ氏は米利上げは来年、新興国間の格差を拡大させることになるとの見方を示した。写真は2014年7月、ニューヨークで(2015年 ロイター/Lucas Jackson)

[ロンドン 8日 ロイター] - 米フランクリン・テンプルトンの著名債券投資家、マイケル・ハッセンスタブ氏は、米利上げは来年、新興国間の格差を拡大させることになるとの見方を示した。

テンプルトン・グローバル・マクロの最高投資責任者(CIO)を務める同氏は「メキシコや韓国、マレーシアなどの国は、米利上げにも底堅さを見せる」とし、ファンダメンタルズが比較的力強いため、米連邦準備理事会(FRB)と同時、または直後に利上げする態勢を整えていると指摘した。

一方で、トルコや南アフリカなど、ファンダメンタルズがぜい弱な国は米利上げにより悪影響を受けるだろうと見通した。

ただ新興国全体が「システミック危機」に陥るとの懸念は行き過ぎとし、大半の新興国で支払い能力に関する問題は起こらないと予想する。

中国経済については、調整が継続し、現在の成長ペースの範囲内で推移するとし、「ハードランディングに向かっているとは思わない」と述べた。

また2016年に世界経済がリセッション(景気後退)やデフレに陥るとは想定していないとし、同氏のファンドは米国債利回りの上昇、および一部の新興国通貨の上昇に備えたポジションを形成しているとした。またユーロ、円は一段安の展開を予想している。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

SUBARU、円安寄与で今期業績上方修正 営業益3

ビジネス

日経平均は4日ぶり反落、円高基調を嫌気 日米会談前

ビジネス

GPIF、10―12月期運用収益額は10.7兆円の

ビジネス

アジア地盤のファンド、「東急プラザ銀座」取得 15
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 3
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮兵が拘束される衝撃シーン ウクライナ報道機関が公開
  • 4
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 8
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 9
    「僕は飛行機を遅らせた...」離陸直前に翼の部品が外…
  • 10
    スーパーモデルのジゼル・ブンチェン「マタニティヌ…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 5
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 6
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 7
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 5
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 6
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中