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NY市場サマリー(29日)
[29日 ロイター] - <為替> 朝方発表された1─3月期の米実質国内総生産(GDP)が予想を大幅に下回り、ドルの主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は約9週間ぶりの安値まで下落した。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明が冬季の景気減速は一時的要因によるものとの見方を示し、ドルは持ち直した。
<債券> 世界的に国債が売られる地合いのなか、国債利回りが上昇した。米連邦準備理事会(FRB)が午後に発表したFOMC声明で、労働市場の弱含みと成長鈍化を認識しながらも、利上げ時期については新たな手掛かりを示さなかったことも米国債の売りにつながった。
市場では、米英独の国債が売られたことの背景には、欧州経済の見通しが若干改善したことに加え、独5年債入札が思わしくなかったこと、米国で今週はかなりの規模の国債が発行されることなど、複数の要因があったとの見方が出ている。
<株式> 下落。米連邦準備理事会(FRB)が同日発表したFOMC声明で景気判断を引き下げたことや、朝方発表された第1・四半期のGDP速報値が前期比0.2%増と、市場予想の1.0%増を大きく下回る結果となったことが圧迫要因となった。
FRBはFOMC声明で利上げの実施時期について、経済指標次第であり、かつ会合ごとに判断する姿勢を示し、6月の利上げの可能性を排除しなかった。ただ、声明は米経済の一部に見られる弱さを指摘、利上げを急がない姿勢をにじませた。このため利上げは9月以降になるとの見方が強まり、株価は下げ渋った。
<金先物> 弱い米景気指標や、前日までの上伸を受けた利食い売りなどに圧迫され、3日ぶりに反落した。
金塊相場は、前日までの2日間で約40ドル上伸していたことから時間外取引中から売り圧力が強まり、明け方には1203.90ドルまで値を下げていた。寄り付き後は、弱い米指標などを眺めて売り買いが交錯。指標発表直後に上下に大きく振れた後は、引けにかけてもみ合いとなった。
<米原油先物> ドルの軟調な値動きや国内需給の引き締まり観測を材料に買われ、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は、2014年12月11日以来4カ月半ぶりの高値で終了。
1─3月の米実質GDP速報値の発表を受け、外国為替市場ではドルがほぼ全面安の展開。ドル建てで取引される原油は割安感から買い戻され、立ち会い開始後間もなくプラス圏に浮上した。