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ギリシャ銀から1日3億ユーロ流出、悪化トレンドの始まり懸念
3月19日、ギリシャの銀行からの預金流出額が18日だけで約3億ユーロとなったことが分かった。写真はアテネのATM前で2011年10月撮影(2015年 ロイター/Yiorgos Karahalis)
[アテネ 19日 ロイター] - ギリシャの銀行からの預金流出額が18日だけで約3億ユーロとなったことが分かった。1日当たりの流出額としては、2月20日にギリシャ政府が金融支援の延長でユーロ圏と合意して以降最も大きくなった。事情に詳しいギリシャの銀行幹部2人が19日に明らかにした。
幹部の1人はロイターに対し、「交渉に進展がなく不透明感があることや、ネガティブなニュースがセンチメントを悪化させている。流出額は大きくはないが、悪化トレンドの始まりかどうかが懸念される」と述べた。
もう一人の銀行幹部は、「ギリシャのユーロ圏離脱が懸念されている現在の環境下では、預金者が近い将来に銀行に資金を戻すことは考えづらい」と指摘。「週末を前に預金の流出が続く可能性がある」とした。
欧州中央銀行(ECB)はギリシャ国債を定例資金供給オペの担保として例外的に受け入れる措置を解除しており、ギリシャの銀行は資金調達でギリシャ中銀を通じた緊急流動性支援枠(ELA)に依存する状況となっている。
銀行筋によると、ECBは18日、ギリシャの銀行に対するELAを4億ユーロ拡大し、698億ユーロとした。
ギリシャの銀行では政治情勢をめぐる不透明感から12、1月に約160億ユーロの預金が流出。2月も流出が続いたが、2月20日に金融支援の4カ月間延長で合意があったのを受け、預金が再び流入していた。
ギリシャの銀行によるECBとギリシャ中銀からの借り入れは2月に1043億ユーロと、国内総生産(GDP)の約57%に相当する水準に膨れた。
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