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西友が6年連続の増収増益、増税後の低価格志向つかむ

2015年03月04日(水)18時18分

[東京 4日 ロイター] - 米小売り最大手ウォルマート傘下の西友(東京都北区)は4日、消費増税が実施された2014年も好調を維持し、6年連続での増収増益になったことを明らかにした。消費増税や食品の値上げなどを背景にさらに明確になった消費者の低価格志向を反映した格好だ。

富永朋信執行役員は、この日発表した新たな低価格戦略の会見で、足元の消費動向について「消費者の価格への意識は、強まりこそすれ弱まることは一度もない。より、価格にはシビアになっている」と述べた。

同社が発表したのは、毎日安値で売るEDLP(Every Day Low Price)強化策として導入する「プライスロック」。今後6カ月間、商品の価格が値上がりしても、西友各店ではその商品の販売価格を低価格のまま維持する。3月5日からスタートする。この政策は、2012年からウォルマート傘下の英国スーパーマーケットASDA(アズダ)でも導入され、成功しているという。

対象は、生鮮食品13品目、惣菜9品目、加工食品117品目、日用品61品目の計200品目。このうち4割は、価格を一段と引き下げた。EDLPについて、金山亮執行役員は「取引先の協力を得ながら進めている。メーカー側も生産や物流面で無理や無駄が省け、ウイン・ウインの中でやっている」と話している。

同社の2014年の既存店売上高は前年比4.3%増となり、1990年以降24年間で最も高い成長率となった。客数は横ばい圏だったものの、購買点数が増加したという。同社は、特定の日や時間に行う低価格の「特売」をなくし、EDLP政策を実施している。ウォルマートのネットワークを活用した調達や電気・ガス料金などのコスト削減で捻出した原資を商品の販売価格に充てている。

また、2014年に同28%増と伸びたプライベートブランド(PB)も、業績好調の一要因となっている。PBは、現在の600品目を今年末には900品目に拡大させる計画。

2015年の新規出店については「今、具体的な計画はない」(金山氏)という。一方で、40店舗の改装を計画しており、他店での成功事例の導入を図っていく方針だ。

(清水律子)

ロイター
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