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歳出削減だけなら「副作用」、財政再建で甘利担当相

2015年02月12日(木)11時41分

 2月12日、甘利明経済再生担当相は、国・地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2020年度に黒字化する政府目標について「歳出カットだけで達成しようとすると副作用が出る」と述べ、歳出の合理化と同時に経済再生が不可欠との認識を示した。都内で2014年9月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino )

[東京 12日 ロイター] - 甘利明経済再生担当相は12日、国・地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2020年度に黒字化する政府目標について「歳出カットだけで達成しようとすると副作用が出る」と述べ、歳出の合理化と同時に経済再生が不可欠との認識を示した。同日午前、臨時閣議後の記者会見で語った。

内閣府の試算では、2015年度の財政赤字は16.4兆円、国内総生産(GDP)比では3.3%となり、10年度からの半減目標は辛うじて達成のめどが立った。一方、20年度は名目3%後半の高成長が続いても9.4兆円、GDP比で1.6%の赤字が残り、収支均衡の実現はなお厳しい。

こうした状況について、甘利氏は会見の中で「(15年度に赤字半減する政府目標は)歳出改革と税収増で対応できた。(20年度の黒字化に向けては)具体的な計画を今夏までに決める。この5年間で消費税上げは1回ということを基本に作業したい」と語った。

財政収支を均衡させるには社会保障改革などの歳出見直しだけでなく、「経済再生との合わせ技で達成する」と指摘。「(目標達成に向けて)中間地点で1回検証する必要がある」との認識も示した。

ロイター
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