コラム

ブラジルで記憶に残った言葉たち

2014年07月08日(火)13時25分

 ブラジルに滞在して3週間あまり。ポルトガル語はよくわからなくても、心の中には印象深い言葉がそれなりにたまってくる。忘れられないものの一部を書き出してみる。


ボスニアを応援するのか? まさかアルゼンチンか? やっぱりブラジルだろ! ウハハハハハ! ブラジール! ブラジール!

リオデジャネイロのタクシー運転手。アルゼンチン-ボスニア・ヘルツェゴビナ戦が行われるマラカナン・スタジアムへ車を走らせながら。


出せません。

レシフェ(日本の第1戦の開催地)のショッピングモールにあるレストランバーのウェイター。1次リーグ屈指の好カード、スペイン-オランダ戦を流しているテレビの前の特等席に陣取り、だらだらとワインを飲んで食事を終えてもまだ試合を見たいので「水をもらえますか」と言った客に。


0708_01.jpg
レシフェの旧市街


「これから通常とは違う道路を通ります。なぜなら、町の中心部は渋滞しているからです」

ナタル(日本の第2戦の開催地)のタクシー運転手が使っていた携帯電話のアプリ。ポルトガル語を英語に翻訳して。この説明をされた後、確かに周囲の景色がかなり変わり、ヤシの木がたくさん生えた草原に入っていった。前もって言ってくれていなかったら、客はいささか不安になっただろう。


このあたりはまったく安全だ。アルゼンチンのユニフォームさえ着ていなければ。

リオデジャネイロのファベーラ(貧民街)でホステルを営む男性、ブルーノ。ガイドブックには「ファベーラは危険だから絶対に行くな」と書かれているが、ブルーノのホステル「ビディガル・ハウス」は世界有数の旅行情報サイト「トリップアドバイザー」の口コミレビューで常に上位に入っている。


0708_02.jpg
ブルーノのホステルがあるファベーラ

プロフィール

森田浩之

ジャーナリスト、編集者。Newsweek日本版副編集長などを経て、フリーランスに。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)メディア学修士。立教大学兼任講師(メディア・スタディーズ)。著書に『メディアスポーツ解体』『スポーツニュースは恐い』、訳書にサイモン・クーパーほか『「ジャパン」はなぜ負けるのか─経済学が解明するサッカーの不条理』、コリン・ジョイス『LONDON CALLING』など。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

サウジ訪問中の中国首相、湾岸諸国との貿易交渉の加速

ビジネス

米CPI、8月は2.5%に鈍化 基調インフレに依然

ワールド

トランプ氏メディア企業の株価急落、討論会受けハリス

ワールド

バイデン氏、イスラエルに「完全な説明責任」要求 米
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 2
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    公的調査では見えてこない、子どもの不登校の本当の…
  • 5
    プーチンが平然と「モンゴル訪問」を強行し、国際刑…
  • 6
    恋人、婚約者をお披露目するスターが続出! 「愛のレ…
  • 7
    未知数ハリスの一発勝負!テレビ討論でトランプを負…
  • 8
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座…
  • 9
    運河に浮かぶのは「人間の手」? 通報を受けた警官…
  • 10
    クルスク州「重要な補給路」がHIMARSのターゲットに.…
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
  • 3
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 4
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 5
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 6
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 7
    「私ならその車を売る」「燃やすなら今」修理から戻…
  • 8
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 9
    メーガン妃が自身の国際的影響力について語る...「単…
  • 10
    ロシア国内の「黒海艦隊」基地を、ウクライナ「水上…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すればいいのか?【最新研究】
  • 4
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 10
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story