コラム

日本の学校はスマホに曖昧......海外に学ぶ賢い使い方とは

2024年11月15日(金)19時00分
トニー・ラズロ(ジャーナリスト、講師)

MILATAS/GETTY IMAGES

<スマホの使用ルールがはっきりしない日本の学校。海外ではガラケーやiPadを取り入れて私生活と学業のバランスを取る動きも出ている>

「スマートフォンが手放せないのよ」

久しぶりに会った小学生2人を育てている知人は表情を曇らせ、いきなり悩みを打ち明けた。一緒にいた子供たちに優しく「そうなの?」と聞いてみたが、子供は僕に視線を合わせず、ただ無言。普段は礼儀正しい子たちなのに、無視には驚いたが、よく見ると2人そろって何かに気が取られていることが分かった。その何かとは......まさにスマホだった。


10年前のわが子の小学生時代を振り返る。ドイツの首都ベルリンの公立学校に通わせたが、裕福な家庭の子を中心に、1、2年生からクラスメイトがスマホを持つようになっていた。うちはそれでもスマホ依存症を懸念して、長い間単純なフィーチャーフォン(日本でいうガラケー)を息子に持たせていた。

月日がたち、1年生が5年生に。その時点でスマホのない子はクラスの1割しかいなくなっていた。そのことを知って、「息子に気の毒なことをしているかも」と思っていたちょうどその時に、突然決断を強いられた。決め手となったのは、担任の先生が設けたクラス内のサポートネットワークだ。スマホを必要とするそのオンライン・グループチャットで生徒たちが毎日のように共同作業や宿題の確認などをするようになっていたので、参加できないガラケーの子は明らかに不利。それがきっかけで、ついにわが子もスマホデビューした。

プロフィール

外国人リレーコラム

・石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)
・西村カリン(ジャーナリスト)
・周 来友(ジャーナリスト・タレント)
・李 娜兀(国際交流コーディネーター・通訳)
・トニー・ラズロ(ジャーナリスト)
・ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

実質賃金2月1.9%増、2か月連続プラス 基本給伸

ワールド

米WTIが一時95ドル台に急落、株価先物上昇 中東

ワールド

イランへの攻撃「2週間停止で合意」、トランプ氏が表

ワールド

与党劣勢のハンガリー議会選、EUが「干渉」=米副大
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 3
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命防衛隊と消耗戦に
  • 4
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 5
    「王はいらない」800万人デモ トランプ政権への怒り…
  • 6
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 7
    【後編】BTS再始動、3年9カ月の沈黙を経て──変わる音…
  • 8
    5日間の寝たきりで髪が...ICUに入院した女性を襲っ…
  • 9
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 10
    「人間の本性」を見た裁判官が語った、自らの「毒親…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 6
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 7
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 8
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story