最新記事
中台関係

騒然!中国がCCTV「台湾侵攻」番組で伝えた想定展開、台湾は「Xデー」ドラマを制作

How an Invasion Would Look

2024年10月20日(日)16時00分
マイカ・マッカートニー
中国軍の大規模演習

台湾周辺で大規模演習を繰り返し、統合作戦能力を見せつける中国軍(2022年8月) XINHUA/AFLO

<もしも中国軍が台湾に侵攻したら――。いま中台双方でTV番組が制作される意味。台湾ドラマには日本の有名俳優も出演する>

もしも中国軍が台湾侵攻を開始したら?──想定される展開をリアルに伝えるドキュメンタリーシリーズが波紋を広げている。

問題の番組は、中国の国営テレビ局・中国中央電視台(CCTV)が放映した『淬火(ツイ・フオ)』だ。

最終回の第6集(エピソード6)は、習近平(シー・チンピン)主席の命令への絶対服従を誓った兵士たちが一糸乱れぬ連携で高度な実動訓練をこなす模様を伝えている。空母からの戦闘機の発進やミサイル発射、電子戦の演習など、台湾の防衛線を突破する統合作戦をシミュレートし、中国軍の機動力の高さを誇示する内容だ。


前半には若い兵士が引き裂かれた祖国の現状を嘆き、統一の悲願を自分たちの手で実現すると誓う場面もある。

台湾島上陸作戦のシミュレーションでは、台湾軍の兵士役が空挺部隊を乗せた中国軍のヘリコプターを携帯式地対空ミサイルで迎え撃つ。

「戦場では携帯式の対空兵器が広く使われる。わが軍はその脅威に備えた訓練を行っている」と、番組の中で中国軍の将校が解説する。

【動画】『淬火』最終回のエピソード6

中国は近年、台湾指導部に圧力をかけるべく東シナ海の周辺海域で軍事活動を活発化させている。数十機もの中国軍機が台湾海峡のほぼ中央に引かれた事実上の境界線「中間線」を越えて台湾の防空識別圏に進入するなど、挑発行為は先鋭化するばかりだ。

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ECBは「良好な位置」、物価動向に警戒は必要=理事

ビジネス

米製造業PMI、11月は51.9に低下 4カ月ぶり

ビジネス

AI関連株高、ITバブル再来とみなさず =ジェファ

ワールド

プーチン氏、米国のウクライナ和平案を受領 「平和実
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体制で世界の海洋秩序を塗り替えられる?
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 7
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 8
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中