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生涯教育

変化の速い今の社会では「学び直し」の機会がもっと必要だ

2023年8月23日(水)11時00分
舞田敏彦(教育社会学者)

子ども期の教育機会の不平等を是正する機能を、生涯学習が果たしているとしたら好ましいことだ。しかし現実はそうではなく、大人になっても学び続けている人には、既に大卒学歴を持っている高度専門職従事者が多いことは、リカレント教育に携わる者なら誰もが知っている。

<表1>と同じく、40代の学生割合を東京都内の23区別に出すと、1位は文京区、2位は千代田区、3位は中央区となる。いずれも、住民の大卒率が高いエリアだ。この2つの相関図を描くと、<図1>のようになる。

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40代の統計だが、大卒割合が高い区ほど学校で学んでいる者の率が高い。相関係数は+0.8607にもなる。地域単位のデータではあるものの、人生の初期に高い教育を終えている人ほど、その後においても学び続ける傾向が強いことをうかがわせるには十分だ。教育が教育を呼ぶ「Education more Education」とはこのことで、生涯学習には子ども期の教育格差を拡大再生産させる機能もあることに注意しなければならない。

望ましいのは、後からの学び直しの機会を充実させることで、子ども期の不平等を是正することだ。夜間中学の設置はそのための取組で、学びを取り戻したい成人層の入学を募っている。目下、都道府県・指定都市に1校以上の夜間中学を設置することが目標となっているが、もっと高い目標を掲げてもいい。大人になってからも教育の機会を求めている人は多いはずだ。

<資料:総務省『国勢調査』(2020年)

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