インドネシア、イスラム教寄宿舎で聖職者が女子生徒13人に暴行8人が妊娠 終身刑に世論や検察は極刑求め控訴
女子生徒を暴行、妊娠させたヘリー・ウィラワン被告 metrotvnews / YouTube
<極悪非道の宗教指導者に人権の配慮は必要なのか......>
世界最大のイスラム教徒人口を抱えるインドネシアでイスラム教の教育施設である「寄宿舎(プサントレン)」の経営者で聖職者でもある男性が寄宿舎で生活する女子生徒を次々と性的暴行し、複数の女子生徒が妊娠してしまう、という事件が起きた。
この男性は警察に逮捕され、訴追を受けて終身刑の判決を受けたが、被害にあった女子生徒やその親族からは死刑を求める声が出ていることを重視した検察側が死刑を求めて控訴する事態になっている。
インドネシア・ジャワ島西ジャワ州の警察は2021年5月から着手した捜査の結果、州都バンドンにあるプサントレンの経営者で宗教指導者でもあるヘリー・ウィラワン被告(36)を児童保護法違反、婦女子暴行の容疑で逮捕した。
その裁判の過程で次々とヘリー被告の犯行が明らかになり、裁判の様子を伝えるマスコミを通じて国民はその実態を知らされることになった。
13人に性的暴行、9人が妊娠
事件は寄宿舎で寝起きする女子生徒の一人が妊娠していることに親が気が付いたことから発覚。娘を問いただしたところ、ヘリー被告の犯行が浮上、そして警察が捜査したところ2016年以降、教え子である女子生徒の少なくとも13人がヘリー被告から性的な暴力を受けていたことが明るみになった。
犯行は寄宿舎内やホテルの部屋で行われていたもので、女子学生らは「羞恥心」や「教師への恐れ」などから性的暴行の事実を口外することができなかったという。
警察が事件を認知したのは2021年5月のことで、被害に遭った女子生徒は事件当時11〜16歳。うち8人が妊娠し、1人は2回出産し合計9人の赤ちゃんが生まれたという。
生まれた赤ちゃんをヘリー被告は人身売買組織に売って犯行を隠ぺいしようとしたともいわれ、自己中心的な犯行が明らかになっている。