最新記事

東京五輪

習近平が東京五輪を「熱烈支持」する本当の理由

THE GAMES MUST GO ON

2021年6月17日(木)15時25分
メリンダ・リウ(本誌北京支局長)

2014年のソチ冬季五輪で、習はアイスホッケーが冬のスポーツの中で「一番好き」な種目だと明かした。しかし来年2月の北京冬季五輪で、中国チームがアメリカやカナダなどのホッケー強豪国に撃破されるのは確実であり、中国にとっては「プロパガンダの悪夢」になると、英エコノミスト誌は予想している。

だが、東京五輪で大量の金メダルを獲得しておけば、その悪夢もうまく乗り越えられるかもしれない。それはコロナ禍で急落する中国の国際的なイメージを挽回するチャンスでもある。

東京五輪の開催を支持して、中国選手の大活躍を内外に示すことは、中国共産党がまさに必要としている「バースデープレゼント」なのかもしれない。COCの劉も、「素晴らしい成績は中国の国威発揚になる」と語っている。

五輪は政治とは無関係に国民を盛り上げるチャンスでもある。多くの国のスポーツファンと同じように、中国のスポーツファンも、高尚な外交にはほとんど関心がなく、純粋に世界のトップクラスの選手たちの活躍を見たり、自国の人気選手を応援したくてウズウズしている。

たとえそれが日本との長年の外交問題を一時棚上げすることになったとしても、「なにがなんでも五輪を開催する」ことは、現在の中国政府にとって重要な利益になるのだ。

ニューズウィーク日本版 ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月24号(2月17日発売)は「ウクライナ戦争4年 苦境のロシア」特集。帰還兵の暴力、止まらないインフレ。国民は疲弊し、プーチンの足元も揺らぐ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

高市首相と植田日銀総裁、金融経済情勢に関する一般的

ワールド

インド卸売物価、1月は前年比+1.81% 10カ月

ビジネス

日経平均は3日続落、決算一巡で手掛かり難

ビジネス

ブリヂストン、今期純利益見通しは3.9%増の340
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 2
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 3
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活動する動画に世界中のネット民から賞賛の声
  • 4
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 8
    それで街を歩いて大丈夫? 米モデル、「目のやり場に…
  • 9
    フロリダのディズニーを敬遠する動きが拡大、なぜ? …
  • 10
    世界市場3.8兆円、日本アニメは転換点へ――成長を支え…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 8
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 9
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 10
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中