最新記事

英王室

ヘンリー王子とメーガン妃はテレビ出演で高額の報酬を得たか

Fact Check: Were Meghan Markle and Prince Harry Paid for Oprah Interview?

2021年3月9日(火)13時58分
アンダース・アングルシー
オプラのインタビューに答えるメーガン妃

英王室から人種差別を受けたと爆弾発言をしたメーガン Harpo Productions/Joe Pugliese/Handout via REUTERS

<英王室を批判する爆弾発言のみならず高額な放映権料も注目を集めている>

オプラ・ウィンフリーによる英ヘンリー王子メーガン妃への衝撃のインタビューは間違いなく、2021年のテレビ界における最大の「事件」のひとつとなるだろう。2人は英王室に打撃をもたらす可能性のある幾つかの主張を展開した。たとえば英王室のあるメンバーが、生まれてくるアーチーの肌の色がどれぐらい黒いかを「懸念」していたという主張だ。

一部のコメンテーターは、このインタビューがヘンリーとメーガン、そしてオプラの制作会社ハーポ・プロダクションに巨額の利益をもたらしたと指摘。3月5日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、CBSは同インタビュー番組の放映権獲得に700万~900万ドルを支払った。2時間のインタビュー番組の合間に放送されるCM広告料は、30秒で32万5000ドルだったという。

2人は「大金を得た」のか

ソーシャルメディア上では、ヘンリーとメーガンに対して出演料が支払われたかどうかの憶測が飛び交った。

アメリカでもイギリスでも、複数のコメンテーターがインタビュー番組についての意見をソーシャルメディアで共有し、中にはヘンリーとメーガンにどれだけの金が渡ったのだろうかと疑問を投げかけた者もいた。そしてそれらの投稿には何千もの「いいね」がつき、何百回もリツイートされた。

イギリスのラジオ番組司会者であるジュリア・ハートリー・ブリューワーは、次のようなツイートを投稿した。「これから生まれる赤ん坊の性別を、数百万ポンドの報酬と引き換えにテレビのインタビューの中で明かすことを選ぶなら、プライバシーを守りたいなどという主張は捨てるべきだ。彼らはきわめてプライベートな情報を売ることを選んだのだから」

ハートリー・ブリューワーはその後、自身のコメントについてさらに詳しく説明。「彼らはネットフリックスやスポティファイをはじめ、名前と肩書だけを目当てに彼らを雇う人々に向けて、自分たちがどれだけ数字を取れるかをアピールするためにあのインタビューを受けた。あのインタビューが大金を呼び込むことになるだろう」と書き込んだ。

ほかにも複数の人物が、CBSの支払った放映権料が700万~900万ドルだと報じられたことを引き合いに出してコメントを投稿した。

「タブーなし・報酬なし」を強調

インタビューの冒頭でオプラは、ヘンリーとメーガンに対するどんな質問もタブーはない約束で、2人に対して出演料は支払われないと述べた。

オプラはメーガンに対して、「私がどんな質問をするかはお伝えしていないし、聞いてはいけない質問もない。あなた方に報酬も支払われないということで合意していますよね」と語りかけ、メーガンは「そのとおりです」と答えた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英GSK、帯状疱疹ワクチンの認知症リスク低下効果を

ビジネス

タイ自動車販売、長期低迷からの回復には時間=業界幹

ビジネス

牧野フライス労組、ニデックTOBに「強く反対」 十

ワールド

ベトナム、対米関税引き下げへ LNGや自動車など
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 5
    「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あ…
  • 6
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 7
    トランプ批判で入国拒否も?...米空港で広がる「スマ…
  • 8
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 9
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 10
    「悪循環」中国の飲食店に大倒産時代が到来...デフレ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中