インスタントラーメン、ロックダウン時のアメリカでバカ伸び NYTのレビューで高評価の韓国商品が躍進
実は世界第6位のラーメン大国
実はアメリカは、インスタントラーメンの消費量世界第6位を誇っている。世界ラーメン協会の発表によると、去年1年間のアメリカのインスタントラーメン消費量は46億3000食だったそうだ。そんなアメリカでは、ラーメンも文化に合わせて独自の進化を遂げている。
麺類をすすって食べることが無礼とされる西洋文化に合わせて、同じ商品でもアメリカ用のインスタントラーメンは、日本より麺の長さが短めに作られているものが多いことは有名だ。ほかにも日本や韓国など本場のインスタントラーメンとの違いをいくつか紹介しよう。
日本で人気のカップ焼きそば等、汁なしインスタントヌードル商品もアメリカで売られているが、大きな違いは、作り方が違うこと。作り方を見ると日本と同じ方法も紹介されているが、具を先に入れ、穴から湯切りし、ソースを入れる手順がややこしいからか、全部一度に容器へ入れて電子レンジで作る方法も一緒に記されていて、こちらの作り方の方がアメリカでは定番化している。
アメリカのカップヌードルは日本のものと違う?
また、同じインスタントラーメン商品のはずが、海外では日本で食べたときよりも味気なく、不味く感じた経験をした方もいるかもしれない。それは、MSG(グルタミン酸ナトリウム=うま味調味料)が入っていないからと言われている。日本でおなじみの日清カップヌードルもアメリカで発売している商品には「NO ADDED MSG」の文字がしっかり正面に印刷されている。
また、日本ではラーメンに野菜や卵などをちょい足し、韓国ではキムチやチーズのちょい足しすることが主流だが、アメリカでは特に主流なちょい足しは無い。ただ、スパイシーな味が好きな人が多いらしく、シラチャーソースという辛いチリソースをかけて食べる人も多いと聞く。そう聞くと韓国ラーメンが人気だということも納得いただけるだろう。
日本から生まれたインスタントヌードルは、今や世界に羽ばたき、今回の新型コロナの危機で買い物すら思い通りに出来ない状況にあって、人々の非常食として支えとなった。これからも世界各国でその土地の食文化に適応し、進化を遂げ続けていくだろう。