最新記事

ワクチン

新型コロナワクチンが開発されても、米国の3人に1人は「接種しない」と回答

2020年8月12日(水)16時40分
松岡由希子

米国では支持政党によってワクチン接種への考えに大きな違いがみられた South_agency-iStock

<新型コロナウイルス感染症予防ワクチンは、世界各国で研究開発が行われているが、米国で3人に1人、英国で6人に1人が、ワクチン接種に消極的であることが明らかとなった......>

新型コロナウイルス感染症予防ワクチンの研究開発が世界各国で活発にすすめられている。2020年7月31日時点で、米ファイザーや英アストラゼネカが第3相試験に着手したほか、26種類のワクチン候補について臨床評価が開始され、139種類で非臨床評価が行われている。

新型コロナウイルス感染症を終息させるためにはワクチンが不可欠だが、米国で3人に1人、英国で6人に1人が、予防接種に消極的であることが明らかとなった。

共和党支持者はワクチン接種に同意が47%

米国の世論調査会社ギャラップは、2020年7月20日から8月2日にかけて18歳以上の米国成人7632名を対象にアンケートを実施。

matuoka0812b.jpg

GALLUP社より

「アメリカ食品医薬品局(FDA)が承認した新型コロナウイルス感染症予防ワクチンが今すぐ無料で接種できるとしたら、予防接種に同意するか」とたずねたところ、65%が「同意する」と回答した一方、35%が「同意しない」と答えた。支持政党によって予防接種への意思にも違いがみられる。民主党支持者のうち81%が「予防接種に同意する」と答えた一方、共和党支持者で「予防接種に同意する」と回答したのは47%にとどまった。

これまでも、安全性への懸念や陰謀論など、ワクチンにまつわる様々な議論があったhが、議論の焦点は、従来から変化し、個人の自由や政府の介入の是非へと移りつつある。米カリフォルニア大学リバーサイド校の医療社会学者リチャード・カルピアーノ教授は、サイエンス系メディア「ZMEサイエンス」の取材に対して、「ワクチンをとりまく議論は変化し、個人の自由や選択の観点から、議論されるようになってきた。つまり、これは一種の自由にまつわる議論であり、完全自由主義的な意義をより訴えるものになっている」と指摘する。

●参考記事
反ワクチン派がフェイスブック上での議論で優勢となっている理由が明らかに

イギリスでも、政府や科学への姿勢が影響

英国でも、英キングズ・カレッジ・ロンドンと市場調査会社イプソス・モリが、7月17日から21日にかけて16歳から75歳までの英国居住者2237名を対象に同様の調査を実施した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン国会議長、米国との協議実施を否定

ビジネス

ユーロ圏消費者信頼感指数、3月は‐16.3 原油高

ワールド

米エネルギー長官、戦略石油備蓄の追加放出は「可能性

ワールド

イランとの予備的協議は「非常に良好」、イラン側も和
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 2
    「胸元を強調しすぎ...」 米セレブ、「目のやり場に困る」黒レースのドレス...豊胸を疑う声も
  • 3
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 4
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 5
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 6
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記…
  • 7
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 8
    「筋力の正体」は筋肉ではない...ストロングマンが語…
  • 9
    100年の時を経て「週40時間労働」が再び労働運動の争…
  • 10
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中