最新記事

中国

ローテク日本が休校・休業コロナ対策を困難に

2020年5月5日(火)21時55分
遠藤誉(中国問題グローバル研究所所長)

endo20200505191101.jpg
国語に関するランキング

endo20200505191102.jpg
数学に関するランキング

endo20200505191103.jpg
理科に関するランキング

endo20200505191104.jpg
外国語に関するランキング

endo20200505191105.jpg
美術に関するランキング

図表をご覧いただければ、一目瞭然。説明は要らないだろう。

日本はどの分野においても、ほぼ最下位なのである。

遠隔医療、日本の普及率は1%

遠隔医療に関しては素人の領域なので、他の方が分析なさった情報を見てみると、たとえば「地方の医者不足を補うオンライン診療、普及率がわずか1%!」というのがあったり、アメリカ・EUの状況を紹介した情報や、「日本、中国、アメリカ、イギリスの比較から見る医療ICT化の将来像―遠隔医療を中心に―」という本格的な分析もある。興味のある方はご覧いただきたい。

なぜ安倍政権では「ハンコ議連」会長がICT担当大臣に?

冒頭のロサンゼルス・タイムズの報道にもあったように、日本はハンコを捺すためにのみ出勤しているという会社は少なくない。デジタル化が最も進んでいるはずのIT大手企業の幹部も例外ではないというブラック・ジョークのような実態を同紙は皮肉っている。事実日本でいま最も混んでいるのは役所窓口や銀行で、ハンコがなければ一切手続きができないので、「三密」以上の状態が続いている。それも全て「ハンコ文化」のせいだ。

一方、第4次安倍第2次改造内閣で2019年9月11日から情報通信技術(ICT)政策担当大臣に就任しているのは自民党所属の衆議院議員、竹本直一(なおかず)氏。1940年生まれなので、ご高齢なのによく頑張っておられるとは思うが、何を隠そう、竹本氏はハンコ議連(日本の印章制度・文化を守る議員連盟)の会長なのである。

何としても古き良き「ハンコ文化」を守ろうという気概に満ちた人物を、国際社会で最も先端を行かなければならないICT大臣に指名したというのは、どういうことなのか?

まるで安倍内閣の矛盾を象徴していると言っていいだろう。

ICTには「通信」も含まれるが、日本は携帯電話においても3Gまでは良かったが、4Gですでに出遅れ、5Gなど論外と言っても過言ではない。

台湾ではデジタル担当政務委員(大臣)に「インターネットの神童」「パソコンの天才」と呼ばれた奇才、唐鳳(オードリー・タン)(35歳)が起用された。コロナ対応においてマスクの在庫が一目でわかるアプリのプログラムを開発して社会の混乱を防ぎ、世界的に名を馳せた。

安倍首相は「人との接触を80%は減らすように」と国民に懇願しながら、テレワークができない文化を保ち続けている。

教育現場でのオンライン授業やハンコ文化を抜本的に見直さない限り、日本国民は懇願だけされて、それと抱き合わせでは補償も改善もしていない安倍政権のやり方に、どこまで我慢を続けることができるのだろう。

このままでは日本は教育においても経済においても国際社会から置き去りにされていくばかりだ。猛省を求める。

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

Endo_Tahara_book.jpg[執筆者]遠藤 誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『激突!遠藤vs田原 日中と習近平国賓』(遠藤誉・田原総一朗、実業之日本社)、『米中貿易戦争の裏側 東アジアの地殻変動を読み解く』、『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』、『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。

この筆者の記事一覧はこちら

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中東情勢の影響注視、賃上げ環境の整備など講じる=城

ワールド

EXCLUSIVE-米、中東への米軍追加派遣を検討

ビジネス

パラマウントのワーナー買収案、「政治要因」での迅速

ビジネス

米小売売上高、今年は4.4%増に加速へ 消費支出底
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 3
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 4
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 5
    モジタバの最高指導者就任は国民への「最大の侮辱」.…
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 8
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 9
    観客が撮影...ティモシー・シャラメが「アカデミー賞…
  • 10
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 6
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 10
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中