中国が月で発芽させた綿花は一夜で枯れていた
China’s Moon Plants That Sprouted Are Already Dead
地球の生態系を持ち込む技術が必要
グリンスプーンは、初めて月面に降り立った宇宙飛行士の言葉をもじり、「これは、植物にとっては小さな一歩だが、人類にとっても小さな一歩だ」と述べた。「いつの日か人類が太陽系を飛び出して、よその惑星に移住するには、地球の生態系を持ち込み、維持できるノウハウを知る必要がある」
グリンスプーンによれば、今回の実験では地球外で植物を栽培できる可能性がほの見えただけで、移住計画はまだまだ遠い先の夢だ。
「植物は人間なしでは月や火星に行けないが、人間もまた、植物その他の無数の生物なしでは、たとえ火星に行けたとしても、定住はできない」と、彼は言う。
「地球の生物圏をまるごと地球外に持ち込む構想は、エンジニアが考えるよりはるかに困難だろう。生命について、また生物の共生関係について、もっともっと学ぶ必要がある。中国の実験はほんのささやかな一歩だ」
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら