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Huawei総裁はなぜ100人リストから排除されたのか?

2018年12月31日(月)15時30分
遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)

それでもなお、国からは1円たりとももらわないとした方針を貫いた任正非を、従業員たちは応援して支え、人民もまた「国家vs.人民」という位置づけで、民営を貫いた任正非を応援し続けている。

ZTE制裁を喜び、Huawei制裁に抵抗する中国の若者たち

ZTEがアメリカの制裁を受けたことに関して、ネットには「ざまあ、見ろ!」という言葉に相当した中国語(活該!)の書き込みはあっても、それに抵抗を示す若者は一人もいなかった。しかし今般、Huaweiの孟晩舟が拘束されると、中国の若者の間ではアップルのiPhoneを破壊したり、Huaweiのロゴを掲げたりなどして、アメリカに抵抗を示す若者の姿が見受けられた。別に孟晩舟を応援しているわけではなく、国有企業ZTEから長いこと嫌がらせを受けて勝ち残ってきたHuaweiに対する一般庶民や若者の心情は、中国政府への抵抗につながる何かを体現しているように見える。特にHuaweiを潰そうとした国務院総理が、天安門事件で若者に銃口を向けた、あの李鵬であることを考えると、なおさらだろう。天安門事件への憤りは庶民の間から消えたわけではない。

100人に選ばれなかった、もう一人の男

改革開放40周年記念大会で表彰された100人のリストの中に、当然入っているはずのある男の名前が、結局は消えていた。10月24日の時点では人民日報でノミネートまでされていたのに、当日は招聘されていない。

その人の名は許家印。不動産業界のトップである恒大集団の総裁である。彼がなぜ最終的には落選したのかに関しては、「許家印主席、いやに偉そうじゃないか。習近平に挑戦しようとでもいうのかい?」という記事を見ていただくと想像がつくだろう。「まさか、習近平の権威を超えようというんじゃないよね?」という感じに訳してもいいが、要するに「あまりに金持ちで、あまりに勢いが良くて、まるで習近平国家主席みたいに偉そうに江蘇省の中国共産党委員会書記や省長を一堂に集めて視察を行い、『協力をさらに進化させ投資のコンセンサスを拡大させる』などと、国家主席が言うようなことを言っている」ことを皮肉っており、また「颯爽たる姿」(一番下の写真)を見せているところが「気に入らない」わけである。

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国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

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