最新記事

中国

習主席、アフリカをつかむ――ジブチの軍事拠点は一帯一路の一環

2015年12月7日(月)17時08分
遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)

「中国アフリカ協力フォーラム」サミットでアフリカに600億ドルの支援

 12月4日、習主席は南アフリカのヨハネスブルグで開催された「中国アフリカ協力フォーラム」サミット(中国と南アフリカの共催)の開幕式で演説をし、今後3年間の間にアフリカの「10大合作計画」推進のために600億ドル(7.38兆円)の資金を提供すると発表した。このときの一連の写真は多数あるが、「観察者」というウェブサイトが最も豊富に掲載しているので、興味のある方は、このページをご覧いただくといいかもしれない。

「10大合作分野」は「工業化、起訴設備、環境保護、農業の現代化、医療衛生、貧困撲滅、貿易投資、人的交流、平和安全」など、多岐にわたる。

 2014年の中国アフリカ間の貿易高は2220億ドルに上っている。中国の報道によれば、そのアフリカ諸国、約50か国の首脳や代表がこのサミットに参加したという。中国だけを対象として提携するプロジェクトなので、中国はほぼアフリカ全域を掌握したと言っても過言ではないだろう。

 特に「10大合作計画」の中に「平和安全」という項目があるのは注目に値する。

ジブチに中国海軍初の軍事拠点建設――「一帯一路」の一環

 サミットの開幕式があった前日の12月3日、習近平国家主席はヨハネスブルグにおいて、ジブチ共和国(アフリカ東北部にある国)のゲレ大統領と会談した。この模様は中央テレビCCTVで大々的に報道されていた。

 一方、11月26日には、中国外交部と国防部は北京で共同記者会見を開き、「中国とジブチは、ジブチに保障施設を建設することに関して協議している」ことを公表している。

 実は今年3月末、中国とジブチの間には互いに助け合った事件が起きていた。内戦の続くイエメンで中国海軍の軍艦は3月29日と30日にイエメンに滞在する中国人571人を救出しイエメンから撤退させたのだが、4月2日にはパキスタン人、エチオピア人、イタリア人、ドイツ人、イギリス人...など合計225人の救助に関しても要請があったので、中国海軍の軍艦は外国人をも救助し、イエメンから撤去させることに成功した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ高官、「国益守られる」と評価 有志国会合

ビジネス

ユーロ圏消費者物価、12月2%に減速 ECB目標と

ビジネス

独失業者数、12月は予想下回る増加 失業率6.3%

ビジネス

シェブロン、ルクオイル海外資産入札でPEと連携 2
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    日本も他人事じゃない? デジタル先進国デンマークが「手紙配達」をやめた理由
  • 4
    「見ないで!」お風呂に閉じこもる姉妹...警告を無視…
  • 5
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 6
    「悪夢だ...」バリ島のホテルのトイレで「まさかの事…
  • 7
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 8
    若者の17%が就職できない?...中国の最新統計が示し…
  • 9
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 10
    衛星画像で見る「消し炭」の軍事施設...ベネズエラで…
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 9
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 10
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中