習主席、アフリカをつかむ――ジブチの軍事拠点は一帯一路の一環
「中国アフリカ協力フォーラム」サミットでアフリカに600億ドルの支援
12月4日、習主席は南アフリカのヨハネスブルグで開催された「中国アフリカ協力フォーラム」サミット(中国と南アフリカの共催)の開幕式で演説をし、今後3年間の間にアフリカの「10大合作計画」推進のために600億ドル(7.38兆円)の資金を提供すると発表した。このときの一連の写真は多数あるが、「観察者」というウェブサイトが最も豊富に掲載しているので、興味のある方は、このページをご覧いただくといいかもしれない。
「10大合作分野」は「工業化、起訴設備、環境保護、農業の現代化、医療衛生、貧困撲滅、貿易投資、人的交流、平和安全」など、多岐にわたる。
2014年の中国アフリカ間の貿易高は2220億ドルに上っている。中国の報道によれば、そのアフリカ諸国、約50か国の首脳や代表がこのサミットに参加したという。中国だけを対象として提携するプロジェクトなので、中国はほぼアフリカ全域を掌握したと言っても過言ではないだろう。
特に「10大合作計画」の中に「平和安全」という項目があるのは注目に値する。
ジブチに中国海軍初の軍事拠点建設――「一帯一路」の一環
サミットの開幕式があった前日の12月3日、習近平国家主席はヨハネスブルグにおいて、ジブチ共和国(アフリカ東北部にある国)のゲレ大統領と会談した。この模様は中央テレビCCTVで大々的に報道されていた。
一方、11月26日には、中国外交部と国防部は北京で共同記者会見を開き、「中国とジブチは、ジブチに保障施設を建設することに関して協議している」ことを公表している。
実は今年3月末、中国とジブチの間には互いに助け合った事件が起きていた。内戦の続くイエメンで中国海軍の軍艦は3月29日と30日にイエメンに滞在する中国人571人を救出しイエメンから撤退させたのだが、4月2日にはパキスタン人、エチオピア人、イタリア人、ドイツ人、イギリス人...など合計225人の救助に関しても要請があったので、中国海軍の軍艦は外国人をも救助し、イエメンから撤去させることに成功した。