最新記事

アフリカ

一日10食、20キロ増......「美しく」なりたいアフリカ人女性の危険な美容法

2021年04月12日(月)19時00分
冠ゆき

セネガルの伝統的なパーティ (写真はイメージ) JordiRamisa-iStock

<アフリカでは、「美しく」なるために、なんとか太ろうとする若い女性が多い、という。都会では成長ホルモンやステロイドを服用も横行し、問題となっている......>

欧米や日本では、「美しく」なるために無理なダイエットをしたり、果ては摂食障害を患う女性の話が絶えないが、アフリカでは、逆に「美しく」なるために、なんとか太ろうとする若い女性が多い。

強いられる過食

ミケラ・オキピンティ監督の映画『ヴェリダの結婚』(2019)は、モーリタリアに今も残る風習を描いた。その風習とは、未来の夫に気に入られるため、若い娘らが異常な量の食事を詰め込み太るというものだ。同監督の調査によれば、今でも40%の女性がこの慣習を経験しているという(ル・モンド)。

朝から晩まで多い時には一日10食にも及ぶ食事をとり、大量のミルクを飲み、炭水化物、バター、ピーナッツなどを際限なく食べる。2か月で20キロ増やすのに成功することもあり、身体と心臓への負担はかなりのものだ。

しかも、ミルクが足りない都会では、成長ホルモンやステロイドを服用し、身体を膨張させ太ったように見せかける「技」も横行している。その結果、高血圧や心臓病を患う女性は少なくなく、死者が出ることさえある。

LE MARIAGE DE VERIDA - BANDE ANNONCE


アフリカの女性向け情報サイトAfriqueFemme.comには、「早く太るためのアドバイス」と題する記事が載っている。「体重を増やすのは簡単なことではない。忍耐と規律ある食事が必要だ」「まずは普段食べているもののカロリーを計算しよう」「水分をよく取ること」「最低8時間の睡眠をとること」などのアドバイスは、そのまま瘦せるための記事にも通用しそうで面白い。ただし、「消費するよりも多くのカロリーを摂取する必要がある」「まずは一日5,6回の食事から」「体重増加が停止した時は、摂取カロリーを増やすのが肝心」「サプリは体重増加を容易にする」などの言葉に見えるのは、まぎれもなく彼女らの目指すアフリカンビューティだ。

人気を博す「太り薬」

最近のレポートによれば、セネガル、象牙海岸、マリなどでは、太るための「美容品」が市場に数多く出回っている。例えば、臀部を太らせるクリームや、食欲増進の効果ももつ抗ヒスタミンシロップ、原料表記のない錠剤などである。

クリームを塗るだけで部分的に太ることが可能だとは考えにくいが、これらの「夢の薬」は、市場で人気を博している。同レポートは「眠気、心臓血管障害、肝不全、肥満、糖尿病、高血圧...」など、多くの副作用の可能性を挙げ、夢への投資への代償を警告している。

ニュース速報

ビジネス

米製造業PMI、6月は過去最高 価格上昇続く

ビジネス

米5月新築住宅販売5.9%減、1年ぶり低水準 価格

ワールド

北朝鮮外相、米との接触「時間の浪費」と一蹴

ワールド

香港の民主派紙・蘋果日報、24日付を最後に廃刊 報

RANKING

  • 1

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 2

    ワイキキ小学校を成績優秀校に変えた「16の習慣」と…

  • 3

    選手村のコンドーム配布 ユース五輪で配ると「本当…

  • 4

    生理休暇、意外にも日本女性は恵まれてる? なぜ欧米…

  • 5

    バレンタインデー用のバラの花に隠された、甘くない…

  • 1

    アダルトサイトを見ているあなたの性的嗜好は丸裸 …

  • 2

    選手村のコンドーム配布 ユース五輪で配ると「本当…

  • 3

    生理休暇、意外にも日本女性は恵まれてる? なぜ欧米…

  • 4

    家族と会えずに死にゆくコロナ患者たちの「最後の別…

  • 5

    ワイキキ小学校を成績優秀校に変えた「16の習慣」と…

  • 1

    アダルトサイトを見ているあなたの性的嗜好は丸裸 …

  • 2

    話題の脂肪燃焼トレーニング「HIIT(ヒット)」は、心…

  • 3

    選手村のコンドーム配布 ユース五輪で配ると「本当…

  • 4

    大坂なおみだって悩める弱い1人の若者、それを認めれ…

  • 5

    生理休暇、意外にも日本女性は恵まれてる? なぜ欧米…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:ファクトチェック 韓国ナゾ判決

2021年6月29日号(6/22発売)

慰安婦と徴用工の裁判で正反対の判決が── 「大人」になった韓国世論と政治が司法を変えたのか?

MOOK

ニューズウィーク日本版

3月31日発売