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アフリカ一日10食、20キロ増......「美しく」なりたいアフリカ人女性の危険な美容法
セネガルの伝統的なパーティ (写真はイメージ) JordiRamisa-iStock
<アフリカでは、「美しく」なるために、なんとか太ろうとする若い女性が多い、という。都会では成長ホルモンやステロイドを服用も横行し、問題となっている......>
欧米や日本では、「美しく」なるために無理なダイエットをしたり、果ては摂食障害を患う女性の話が絶えないが、アフリカでは、逆に「美しく」なるために、なんとか太ろうとする若い女性が多い。
強いられる過食
ミケラ・オキピンティ監督の映画『ヴェリダの結婚』(2019)は、モーリタリアに今も残る風習を描いた。その風習とは、未来の夫に気に入られるため、若い娘らが異常な量の食事を詰め込み太るというものだ。同監督の調査によれば、今でも40%の女性がこの慣習を経験しているという(ル・モンド)。
朝から晩まで多い時には一日10食にも及ぶ食事をとり、大量のミルクを飲み、炭水化物、バター、ピーナッツなどを際限なく食べる。2か月で20キロ増やすのに成功することもあり、身体と心臓への負担はかなりのものだ。
しかも、ミルクが足りない都会では、成長ホルモンやステロイドを服用し、身体を膨張させ太ったように見せかける「技」も横行している。その結果、高血圧や心臓病を患う女性は少なくなく、死者が出ることさえある。
LE MARIAGE DE VERIDA - BANDE ANNONCE
アフリカの女性向け情報サイトAfriqueFemme.comには、「早く太るためのアドバイス」と題する記事が載っている。「体重を増やすのは簡単なことではない。忍耐と規律ある食事が必要だ」「まずは普段食べているもののカロリーを計算しよう」「水分をよく取ること」「最低8時間の睡眠をとること」などのアドバイスは、そのまま瘦せるための記事にも通用しそうで面白い。ただし、「消費するよりも多くのカロリーを摂取する必要がある」「まずは一日5,6回の食事から」「体重増加が停止した時は、摂取カロリーを増やすのが肝心」「サプリは体重増加を容易にする」などの言葉に見えるのは、まぎれもなく彼女らの目指すアフリカンビューティだ。
人気を博す「太り薬」
最近のレポートによれば、セネガル、象牙海岸、マリなどでは、太るための「美容品」が市場に数多く出回っている。例えば、臀部を太らせるクリームや、食欲増進の効果ももつ抗ヒスタミンシロップ、原料表記のない錠剤などである。
クリームを塗るだけで部分的に太ることが可能だとは考えにくいが、これらの「夢の薬」は、市場で人気を博している。同レポートは「眠気、心臓血管障害、肝不全、肥満、糖尿病、高血圧...」など、多くの副作用の可能性を挙げ、夢への投資への代償を警告している。
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