「コロナうつ」に負けない心の強い子どもに育てるヒント
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<米CDCによると、コロナに起因するメンタルヘルス関連で救急外来を訪れるティーンエイジャーは普段の3割り増しに。子どものメンタルヘルスを守るために知っておきたい、ストレス反応とは?>
新型コロナウィルスのパンデミックが長引く中、子どもの心の健康(メンタルヘルス)に関わる問題が世界中で表面化してきています。目に見えないウィルスへの恐怖、勉強遅れの焦り、進学や受験への不安、友だちと遊べない孤独感、外で思い切り身体を動かせない欲求不満など、突然起こった大きな変化に「心」が適応できず、子どもの心身に様々なストレス反応を引き起こしています。
世界で子どもの「コロナうつ」が増えている
国立成育医療研究センターが、2020年9月1日から10月31日の期間に、10,676人の子どもと保護者に行った調査では「すぐにイライラする」「集中できない」「気持ちが沈む」「寝つきが悪い」など、何らかのストレス反応が「73%」の子どもに見られることが分かりました。
英国ケンブリッジ大学が、7歳〜11歳までの168人の子どもに行った調査によって、イギリスがロックダウン中だった2020年6月〜8月に「子どものうつ病の割合が大幅に増加した」ことが分かりました。研究チームはその原因として「孤独感が影響している」とコメントしています。
米国の非営利団体アメリカズ・プロミス・アライアンスが、中高生3300人に実施した調査(2000年6月)では、半数以上が「いつも自分と家族の健康について心配している」と答え、三分の一近くの生徒が「いつも悲しく、気持ちが落ち込んでいる」と回答しています。
米国のCDC(疾病予防管理センター)が、2020年3月〜10月に全米の主要な病院の救急外来の訪問者を分析したところ、ティーンエイジャーのメンタルヘルス関連の救急外来患者数が、それ以前と比べ31%増加したことが分かりました。
子どものストレス反応には以下のようなサインがあります。
・分離不安(親から離れない、まとわりつく)
・学校や習い事など人がいる場所に行きたがらない
・食習慣の変化(食欲不振、過食など)
・睡眠の変化(不眠、過眠、一人で眠れないなど)
・学業不振(成績が急に下がる)
・集中力の欠如(落ち着きがない・注意散漫)
・感情の起伏(急に興奮したり、泣いたりする)
・気持ちが沈む(無気力、悲しい気分が続く、罪悪感など)
・体の不調(頭痛や腹痛などの痛み)