子どもの才能を引き出し伸ばすことができる親に共通すること
好きなことが見つかれば、勉強は心配ない!
親が子どもの「好き」「やりたい」を見つけて、思い切りやらせてあげると、子どもは「人からやらせている感」を持つことなく、自分がやるべきことに「主体的なやる気」で取り組めるようになります。
自分は親から尊重されている、やりたいことをやらせてもらっているという感謝の気持ちが根底にありますから、親に対して素直になりますし、ごく自然に自分の可能性を試してみたいという気持ちになるのです。
私はアイビーリーグ大学出身の若手エリートたちにインタビューをしたことがありますが、「小学校時代は好きなことばかりしていた!」という回答が多くて驚きました。遊んでばかりいたということではなく「スポーツや音楽やコンピューターなど、自分がやりたいことを好きなだけやっていた」という意味です。
この子たちが本当に好きなことばかりして、勉強をしていなかったかというとそんなことはありません。でも「好きなことばかりしていた」と言うのです。この答を聞いた時に「できる親の成せる技!」と思わずうなってしまいました。
親が子どもの「好き」を引き出し、思い切りやらせてあげると、子どもは勉強などの「やらねばならないこと」についても「自主的なやる気」で取り組めるようになるのです。
子ども時代に「強み」を持つことは、学力を含めて、人間形成全体にプラスの影響を与えてくれます。スポーツ、音楽、アート、演劇、何でも構いません。小学校時代に子どもが「自主的なやる気」で取り組めることを何か一つ、見つけてあげて下さい。
[執筆者]
船津徹
TLC for Kids代表。明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。2001年ハワイにてグローバル人材育成を行なう学習塾TLC for Kidsを開設。2015年カリフォルニア校、2017年上海校開設。これまでに4500名以上のバイリンガル育成に携わる。著書に『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)『世界で活躍する子の英語力の育て方』(大和書房)がある。
2020年4月21日号(4月14日発売)は「日本人が知らない 休み方・休ませ方」特集。働き方改革は失敗だった? コロナ禍の在宅勤務が突き付ける課題。なぜ日本は休めない病なのか――。ほか「欧州封鎖解除は時期尚早」など新型コロナ関連記事も多数掲載。