最新記事

英王室

エリザベス女王の従弟が英国王室初の同性婚へ 実娘の反応明かす

2018年6月20日(水)17時20分
有元えり

マウントバッテン卿(右)、先妻ペニー(中央)、婚約者のジェームズ・コイル(左) Breaking News 2018-YouTubeより

<史上初となる同性ロイヤルカップルがこの夏誕生する。女王の従弟が結婚への道のりを語った>

先月行われたハリー王子とメーガン妃のロイヤルウエディングに続き、先週16日にはダイアナ妃の姪にあたるセリア・マッコーコーデール(ダイアナ妃も着用したスペンサー家に伝わるティアラを披露!)の挙式が行われたりと、英国王室の周辺はおめでたいニュースが相次いでいるが、この夏にはもうひとつ、史上初となるロイヤルカップルが誕生する。

バイセクシャルを公表したのも英国史上初

今回の主役である55歳のアイバー・マウントバッテン卿は、ビクトリア女王の直系で玄孫にあたり、エリザベス女王の従弟という由緒正しい家柄の生まれである。母は、ロシアの国民的詩人アレクサンドル・プーシキンの孫であることから、プーシキンの子孫であることでも知られている。

1994年にペニー・マウントバッテンと結婚。3人の娘にも恵まれていたが、2011年に破局。2016年にはバイセクシャルであることをカミングアウトし、スイスのスキーリゾート地ヴェルピエで出会った、航空会社の客室サービスのディレクターを務めるジェームズ・コイル氏と交際中であることを公表していた。

そんな中、この程2人は結婚を決意したことを英デイリーメールのインタビューで明言。今夏、イングランド南西部のデヴォン州にある田園に囲まれた小さな教会で式を挙げることを明らかにしたが、マウントバッテン卿は、同性愛者でありながらも異性と結婚したことの苦悩や、娘たちへの父としての思いについても率直に語っている。

「(最初の)結婚をしたとき、ペニーを愛していましたし、今でも大好きです。家族を愛していましたし、こんな風に世界が変わるとは、夢にも思いませんでした。男性と結婚することになるなんて」

「長女のエラにこのことを話したら、『あら、パパ、大したことじゃないわ。今じゃ普通のことよ』と言っていました。こういう概念に関して、彼らは冷静でいられる世代です。自分たちの父親が当事者だと、そんなに冷静ではいられないものですが、完全に理解してくれました」

「私はこれまでのほとんどの人生を異性愛者として生きてきました。だから、仲間を持つのは普通のことではないです。素晴らしいことなのですが、いつも標準であろうとしていたので、理想の世界では妻を持つことを良しと考えていたのです」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、イラン攻撃を警告・ハマスに武装解除要求

ビジネス

米国株式市場=下落、ハイテク株に売り エヌビディア

ビジネス

NY外為市場=円が対ドルで上昇、介入警戒続く 日銀

ワールド

トランプ氏「怒り」、ウ軍がプーチン氏公邸攻撃試みと
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 5
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 6
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 7
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中