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ワクチン開発に成功したら......それをどう世界に運ぶ?

THE MISSION OF THE CENTURY

2020年11月11日(水)17時10分
クライブ・アービング(航空ジャーナリスト)

低所得国の子供たちへの予防接種支援を行うGaviワクチンアライアンスのような国際支援機関は、地位の高い人々が特権を利用して優先的にワクチンを確保するような事態を懸念している。

例えば臨床試験中の一部のワクチンの安全性や効果が確認できず、第1段階として各国人口の5分の1だけがワクチンを接種できることになったら、その5分の1には誰が含まれるのか。政治家や軍・警察の当局者のようなエリート層が優先されるのか。最前線で闘う医療関係者は含まれるのか。基礎疾患や高齢のせいで重症化リスクが高い人々が待たされることになるのか。

一つ確かなのは、航空各社がこのミッションを成功させれば、「『良き危機』を無駄にするな」という皮肉な格言がまたも守られるということだ。新たに拡充された低温輸送インフラは、今後もずっと使える。新型コロナのワクチン接種は、インフルエンザの予防接種のような「季節の行事」になるかもしれない。危機に際して迅速な対応を取った経験は、将来の公衆衛生上の緊急事態にも役立つだろう。

かくしてワクチン輸送は「宝の山」になる。フェデックスの株価が過去6カ月で2倍以上に高騰した事実が、それを証明している。

<2020年10月27日号「特集:日本人が知らないワクチン戦争」より転載>

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