最新記事
ペット

愛犬の長寿のための「5つのポイント」

Help Your Dog Live Longer

2024年4月18日(木)12時50分
リズ・オコネル

purebred australian shepherd  and toothbrush in front of white background

CYNOCLUB/ISTOCK

■歯の健康

人間も歯や口の健康に問題があると、歯が黄ばんだり、口臭がひどくなったり、歯周病のほか心血管疾患や心内膜炎、肺炎につながることがある。犬の場合も同じだと、ウェダーバーンは言う。

「歯垢や歯石がたまると歯周病になったり、歯が抜けたり、深刻な感染症にかかって腎臓や心臓や関節にダメージを与える恐れがある」とメイも語る。「少なくとも週に2~3回は歯を磨き、少なくとも年に1度は動物病院で歯のクリーニングをしてもらうべきだ」

前歯なら飼い主でも磨けるが、奥歯は難しいことが多い。そんなときは専門家も効果を認めるデンタルガムを使うことをウェダーバーンは勧める。ほかにもVOHC(米獣医口腔衛生協議会)のシールが貼られたおやつは、健康効果が科学的に証明されている。

■ストレス要因を減らす

愛犬のことが何より大切な飼い主も、家族旅行や出張で家を空けなければならないことがあるものだ。そして、どんなに飼い犬を一緒に連れて行きたくても、物理的に不可能なことは多い。

そんなときはペットホテルを利用する人もいるだろう。だが、見知らぬ場所で、しかも人間が1対1で世話してくれる時間が限られる環境は、犬にとってストレスになる可能性が高い。「(ペットホテルの)スタッフはいい人たちでも、犬が日常と異なる環境に置かれるのは間違いない」とウェダーバーンは指摘する。

そこで彼が勧めるのは、ペットシッターを雇うことだ。泊まり込みで世話をしてくれるペットシッターを派遣する会社もある。シニア犬は子犬よりも精神的なダメージを受けやすいから、こうしたストレス要因を最小限に抑えることが特に重要だ。

◇ ◇ ◇


これまで述べてきた5つのポイントは、愛犬をできるだけ長生きさせるための基本であり、やれることにはほかにもたくさんある。

なかでもウェダーバーンが強調するのは睡眠だ。「愛犬を溺愛する人も、犬が十分な休息を取れているかには考えが及ばないことが多い」と彼は言う。「(十分な睡眠が取れているかを)気にかけてやることは、とても重要だ」。暖かくて柔らかい犬用ベッドは、休息にも、関節にも良い。

メイは、定期的に動物病院で診察を受けることを強く勧める。年に1度の健康診断と半年に1度のシニアウェルネス診察を受けておくと、総合的な健康状態を獣医が把握し、問題を早期に発見して、それぞれの犬に合った治療法や提案をする役に立つ。

「早期発見は、健康問題を解決する最善の方法だ」

ニューズウィーク日本版 世界も「老害」戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月25日号(11月18日発売)は「世界も『老害』戦争」特集。アメリカやヨーロッパでも若者が高齢者の「犠牲」に

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

政府、経済対策を閣議決定

ワールド

EU、豪重要鉱物プロジェクトに直接出資の用意=通商

ビジネス

訂正-EXCLUSIVE-インドネシア国営企業、ト

ワールド

アングル:サウジ皇太子擁護のトランプ氏、米の伝統的
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 7
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 8
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 9
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中