睡眠6時間が2週間続くと集中力は酩酊状態以下!? 自覚のない睡眠不足による深刻なダメージ
睡眠を記録しよう
よい睡眠習慣をつけるのは、忙しい毎日のなかで難しいことと感じられるかもしれません。しかし、実は意外に簡単で、誰でもすぐに実践でき、しかも効果を発揮する方法があります。それは「睡眠を記録すること」です。
私が子どもたちの睡眠改善を目指して行ってきたみんいくでは、「睡眠・朝食調査票」(以下、睡眠調査票)を活用しています。これは、寝た時間を黒く塗りつぶして、自分の睡眠を確認してもらい、体質や生活状況に合った睡眠の課題を考えていくために欠かせないツールです。
睡眠調査票は、時間軸の左端が0時、右端が24時になっていて、就寝時間から起床時間までのマス目を塗りつぶせば、毎日の睡眠時間が一目瞭然になります。
実践調査を重ねるうちに、子どもたちによく見られる「睡眠のタイプ」が見えてきました。さらに、大人の睡眠相談も行うようになると、それらのタイプは成人にもよく見られるもので、現代人に多い睡眠パターンであることがわかってきました。
ここで代表的な睡眠パターンを紹介したいと思います。あなたの睡眠はどのタイプに近いでしょうか。
寝る前にスマホを見てしまう人の睡眠パターン
寝る寸前までスマホを見たり、ゲームをしたりしていて、寝る時間が遅くなるタイプです。入眠時間がズルズルと後ろへずれやすく、結果的に朝の目覚めが悪くなりがちで、子どもたちに最も多く見られます。
【夜ふかしタイプ】
出典=『最高のリターンをもたらす超・睡眠術』
ついつい寝る前にあれこれやっていて、気づいたらもう深夜1時というのは、大人にもよくあることでしょう。その場合、睡眠調査票の右端の最後のマス(23時から24時)は塗りつぶされず白のままで、左端の最初のマス(深夜0時)も白です。
図表1は、右端に黒よりも白が多く、左端にもときどき白がある状態ですから、夜ふかしが習慣になっていることがわかります。
このように、睡眠調査票によって毎日の睡眠を可視化することができます。
「週末の寝だめ」は平日に悪影響を与える
子どもにも大人にも多いのが、平日の疲れを週末の長い睡眠でとろうとする【土日に寝過ぎタイプ】。いわゆる寝だめが習慣になっているタイプです。週末にたっぷり寝ても睡眠貯金ができるわけではないのですが、たくさん眠れば疲れがとれるのではないかという認識で、昼過ぎまで眠るのが習慣になっている人も少なくありません。
【土日に寝過ぎタイプ】
出典=『最高のリターンをもたらす超・睡眠術』
この習慣が、月曜のスタートダッシュの足かせになっている場合があります。また、子どもの場合は、大人の生活習慣に引きずられてしまう傾向が否めません。