また、「有名な絵を飾っておくだけ」といった試みをした友人もいます。

――ただ絵を飾っておけばいいのでしょうか?

はい。「脳×教育×IT」をテーマにしたベンチャーを立ち上げた脳神経科学者の青砥瑞人さんは生後1~2カ月からお子さんのために「ウィークリーミュージアム」を実践しました。1週間ごとに「クリムト展」「ピカソ展」とテーマを決めて、プリントした絵画作品をベビーベッドの周りに貼り、展示していたそうです。

感性を育むには、非言語的なものにどれだけ触れているかが重要になると言います。手軽に真似できますし、面白いアイデアですよね。

――たくさんのアイデアをありがとうございます。逆に、気を付けないといけないことはありますか?

大人が注意したいのは、子どもが描いた絵に「何か」を見出そうとすることです。

「それはハートかな?」と聞くと「大根だよ」と私たちが想像もしなかった回答が返ってくることがありますよね。大人が決め付けずに、あんな風にもこんな風にも見えるねとお子さんと会話をすることを楽しんでみてください。

それは子どもの世界を尊重することにつながり、興味を持ってもらえているとお子さんの喜びや自信へとつながっていくと思います。

――最後に子育て世代の読者にメッセージをお願いします。

子どもは、小学校低学年くらいまでは自由に表現ができるものです。ところが高学年に差しかかると自我の高まりや社会性を帯びることで、自分と向き合う機会が減り、創造性を育む力を急速に失っていきます。

親であれば、わが子には創造的な子どもに育ってほしいと願う人が多いはずです。絵本のような身近なツールを使って、幼児期から自然とアート思考を育む環境を作っていただければと思います。

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くるっと だーれ?
 かしわらあきお 著
 主婦の友社

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佐宗 邦威(さそう・くにたけ)

多摩美術大学特任准教授、戦略デザインファーム「BIOTOPE」代表。
東京大学法学部卒。イリノイ工科大学デザイン学科(Master of Design Methods)修士課程修了。P&Gにて、ファブリーズ、レノアなどのヒット商品のマーケティングを手がけたのち、ジレットのブランドマネージャーを務めた。ヒューマンバリュー社を経て、ソニークリエイティブセンター全社の新規事業創出プログラム(Sony Seed Acceleration Program)の立ち上げなどに携わったのち、独立。『直感と論理をつなぐ思考法』『模倣と創造 13歳からのクリエイティブの教科書』著者。

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