唐揚げ、豚カツ、フライ......「長生きするなら揚げ物を食べなさい」 在宅医療の第一人者が断言する理由とは
「あれ? BMIって22が最も健康にいいはずなのに、なんで?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。実は、理想のBMIは、若者と高齢者とでは別々に考えたほうがいいのです。
というのも、BMI22というのは、30歳から59歳の5000人を対象にした健診データから導き出された指数、つまり高齢者がまったくカウントされていないのです。言わば、「高齢者抜き」でつくられた体格指標であり、そのため「22がいちばんいい」というのは高齢者には当てはまらないと考えたほうがいいんですね。
年をとったら「おやつ」は好きなように食べる
ここで「間食」についても、お話ししておきましょう。高齢者は「間食」をしてもいいのでしょうか?
答えはイエス。特に食事量の少ない高齢者の場合、1日3食、白米をしっかり食べるというスタイルよりは、白米は多少控えめでも3食のおかずを多めに食べて、間食やデザートも多めにとるというスタイルのほうが、トータルでしっかりカロリーを摂れると思います。だから、ちょっと小腹が空いたときにはお菓子でもみかんでも、気にせずお好きなものをつまんでください。
若い時期には、スナック菓子などを食べ過ぎて、注意されることもあったかもしれませんが、それはあくまで若いときの話。
高齢になってからは、カロリーが高くて太りやすいのはかえって好都合というもの。だから、ポテトチップス、おせんべい、おかき、かりんとう......好きなものを好きに食べても別に問題ありません。
「太っちゃうから」甘いものをもう我慢しなくていい
きっと、お菓子類が好きな方にとっては、なんでも気兼ねなく食べられるのは夢のような状況なのかもしれませんね。ただ、間食でこういったものを多く食べていると、カロリーは摂れても、たんぱく質は不足しがちになるので、肉や魚、卵、大豆などのたんぱく質は、3度の食事できちんと摂るように留意してください。
おやつと言えば、「甘いもの」に目がない方も多いと思います。ケーキ、シュークリーム、エクレア、プリン、大福、どらやき、おまんじゅう......こういったスイーツも、高齢者は好きに食べて構いません。
高齢とはいえ現役並みに元気な人で、血糖値が高めの人はもちろんまだまだ注意が必要ですが、衰えを自覚するようになってきたら、血糖値よりも、しっかり食べて体重を守ることを優先したほうがよいと思います。
糖尿病で治療中の方は、もちろん血糖コントロールを無視していいというわけではありませんが、低体重の方は、「血糖を上げないために食べない」ではなく、食べたい量に薬やインスリンを合わせていくという考え方もあります。
選び放題のコンビニスイーツを活用する
ちなみに、最近はコンビニのスイーツがたいへん充実してきています。たとえば、プリンひとつをとってもたくさんの種類があり、生クリームが載ったもの、フルーツが載ったもの、高級な材料を使ったものなど、好みに合わせていろいろ選べるようになっています。
もちろん自分の好みにあったものを選択すればよいのですが、食事の量が少なく体重がなかなか増えない。そんな人は、小さくてもカロリーが高めのものをチョイスするとよいでしょう。
あくまで参考ですが、おまんじゅうのような和菓子よりも、ケーキやシュークリームのような洋菓子のほうが、生クリームなどの乳脂肪が含まれている分カロリーが高い傾向があります。ですから、もし迷ったなら、和菓子よりも洋菓子を選ぶほうがいいかもしれません。