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目は確実に老化する。白内障、緑内障、そして日本で近年増加中の「失明原因」とは?

2022年2月5日(土)16時05分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

もともとカラダの適応力が低下しているうえ、努力する気力もわかず、結局、家の中に閉じこもってしまいがちです。そうやって、社会から遠ざかっていくことで認知機能が低下し、さらに閉じこもるという悪循環に陥ります。

私は、日々の臨床でそんな高齢者によく出会います。というより、眼科医はほとんど、そのような高齢者とのかかわりのなかで日常的に仕事をしているのです。

お年寄りの患者さんたちと話していて筆者が強く感じるのは、「目には寿命がある」ということを考えずに過ごしてきた方が多いということです。心臓や腎臓と同じように、目も老化によって機能が低下し、やがて寿命が尽きます。

もし、人生を終える前に目が寿命を迎えるとしたら、それはとても悲しく、残念なことではありませんか。

だからこそ、人生の晩節でもしっかりと見える目を保つために、「カラダの寿命」と「目の寿命」を合わせる必要があります。目が見えなくなってしまっては、もう遅いのです。

そうなる前に「眼の病的老化に対する知識を持って備えましょう!」というのが、本書の主旨です。災害に備えるのと同様に、目の寿命が来る前に対策を施して、ぜひみなさん、目の寿命を延ばしてください。

※抜粋第2回はこちら:女性より男性が高リスク。目の寿命が尽きるAMDの一因「光環境の変化」とは?

「一生よく見える目」をつくる! 加齢黄斑変性
 治療と予防 最新マニュアル』
 尾花 明 著
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

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