東京から生まれる、森林資源の好循環
2021年12月15日(水)11時00分
また、オリンピックの開会式では、木工作業を模したパフォーマンスが印象的だった。直径4メートルの巨大な木製の輪が五輪のシンボルを作り上げ、オリンピックの幕開けを飾った。
Ryosei Watanabe-iStock
現代に必要な工夫は古来の伝統のなかに
古来、日本人にとって山や森は、ただ木材を採るだけの場所ではなく、神の住まう場所でもあった。自然のなかに住み、自然から貰ったものを丁寧に使い切る──。サステナブルという思想は、「森の国」である日本に古くから根付いていたものだ。
持続可能性やSDGsといった言葉が頻繁に取り上げられるなか、改めて日本の伝統的な知恵や思想のなかには、現代に必要な工夫やアイデアが詰まっていることに気付かされる。
世界の視線が注がれた東京2020大会。社会・経済、さまざまな技術が急速な進歩を遂げる時代に、ゆったりとした時間のなかで育つ木材のように、地球環境について立ち止まり考えるきっかけを人々に与えてくれたのかもしれない。
※当記事は「TOKYO UPDATES」からの転載記事です。
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