最新記事

英語学習

アップデートされた新生TOEICに、攻略テクニックは通じない

2019年1月25日(金)10時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

toeic170515-pic02.jpg

「改訂後も平均スコアはほとんど変わっていない」と話すIIBCの山下常務理事

グローバル化に伴って増加し続ける受験者数

出題形式の変更は全体の25~30%くらい。リスニングとリーディングを合わせて、2時間で200問に答える形式や10~990点というスコアの採点方式も変わらない。また、基本的な難易度は変わっておらず、例えば企業で管理職の昇進に関する基準の点数を設けている場合、その基準を変える必要もないという。

「ただし、16年5月に行った受験者へのアンケートでは、"難しくなった"または"やや難しくなった"と答えた人が約70%。ところが、スコアは変わったかという問いに対して、"変わっていない"または"ほとんど変わっていない"と答えた人が約70%いた。実際に平均スコアは、改訂前が578点で改定後は572点だった」と、山下氏は説明している。

1979年以来、TOEIC L&Rの受験者数は増加しており、2016年度の受験者数は約250万人。中でも日本企業の英語の社内公用語化が話題になった2010年の翌年には飛躍的に増加した。実際に社会のグローバル化が進展していく中で、2011年から2016年にかけてはより多くの人たちが受験するようになった。

また、2007年からは英語を話したり書いたりすることで、発信する能力を測るTOEIC Speaking & Writing Testsが実施され、こちらの受験者数も毎年増え続けている。英語力を身につけなければいけない環境に置かれている人が、以前よりも増えていることを意味している。

「英語でのしっかりした読み書きや会話ができる人の数は相当増えているはず。ただし、それ以上に新たに英語を学習する人が増えているため、この30年間の平均スコアはあまり変わっていない」と、山下氏は分析する。

かつての日本企業では、英語力を必要とする人たちは限られていたが、今は経理部門などの英語と関わりのなさそうな部署であっても、海外子会社の経理部門と英語でやり取りをする時代。さまざまな人たちが、英語力の必要性を感じていることが、受験者数の増加に繋がっている。

TOEIC L&Rには個人で受験する公開テストと、企業や学校などの団体で随時実施される団体特別受験制度(以下、IPテスト)がある。16年に改訂されたのは公開テストで、2017年4月にはIPテストの出題形式も改訂されたことで足並みがそろった。英語のコミュニケーション能力をより正確に測れるテストになったことで、日本人の本当の意味での英語力向上に繋がることが期待されている。

<この記事は2017年5月15日掲載記事の再掲載です>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

北朝鮮の金与正氏、ドローン飛来で韓国に調査要求

ワールド

米ミネアポリスで数万人デモ、移民当局職員による女性

ワールド

米、来週にもベネズエラ制裁さらに解除=ベセント氏

ワールド

吉村・維新の会代表、冒頭解散「驚きない」 高市氏と
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画をネット民冷笑...「本当に痛々しい」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 7
    決死の嘘が救ったクリムトの肖像画 ──ナチスの迫害を…
  • 8
    美男美女と話題も「大失敗」との声も...実写版『塔の…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中