子どもがすぐに「ググる」のはダメなのか?
それに加えて、「でも、日本語にもいいところはあるんだよ」とか、「日本に生まれたからパパやママに会えただろ」と答えてあげればいいのです。物事にはいろいろな考えかたがあるということを、小さいうちからきちんと教えてあげましょう。そして大切なのは、「わからない」ということも、ちゃんと隠さずに正直に教えてあげることです。
「あそこに飛んでいるの、あれ蝶なの? 蛾なの?」
「色が汚いから、あれ、蛾だよ」
そんなふうに適当に答えたりしない。ハッキリしないなら、「パパには(ママには)、わからないな」と言えばいいのです。
そのうえで、「わからない」に対する答えを子どもと一緒にちゃんと出す。幸いにもいまの時代は、大学の先生に連絡する必要もなければ、百科事典に当たる必要もありません。PCかスマホが1台あれば、事足りますよね。
「ググって安易に答えを出すことはよくない」と、教育者のなかには、検索することを否定する人もいます。
けれども勤めた会社の弁護をするわけではありませんが、いまの時代の子どもたちは、すでにグーグルのある時代に生まれ落ちているのです。むしろ疑問に対して、「すぐその場で答えを探す習慣」をつけていくほうが将来にも役立つ結果となるでしょう。
「色は確かに地味だけど、止まっているときに羽をたたんでいるのが、蝶の特徴なんだってさ」
「これだ、画像検索で見つけたこれと同じだね。ジャノメチョウというそうだよ」
ググった子どもから、このように教えてもらうことこそ、親の喜びではありませんか! これがきっかけで、昆虫に、なかでも蝶に興味を持った子どもには、蝶図鑑でも買ってあげてください。
最終的に納得のいく答えを求めて探究を続けることこそが、もっとも大切なのです。ギガスクールの方針でも、先生は「答えを教える存在」ではなく、「生徒と一緒に答えを探す存在」です。
決して時間を惜しまずに、子どもと一緒に学び、親子でともに成長していく。もちろん理想と現実は異なり、子どもが親の思うように反応しないことも多いでしょう。けれども挫折せず、いつまでも一緒に考え、一緒に成長しようと努力することが大事なのだと思います。
それは子どもが2歳だろうが、すでに働いている成人だろうが、変わらないことです! ぜひ理想的な、地球人の親子関係を目指してみてください。
『Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた』
村上憲郎 著
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