子どもがすぐに「ググる」のはダメなのか?
そんなとき子どもが「何をしているの?」と聞いてきたら、「会社の人とお仕事の話し合いをしているの」と、そのままに疑問を解決してあげるのです。
決して「お仕事をしているから後で」なんて邪険にしない。むしろ場合によっては、上司が相手だとしても「ちょっとすみません、子どもが何か言ってきているので」と待ってもらうべきだと思います。
そのくらい子どもにとって「新しい知識を獲得する」ということは大事なのです。とくに3歳くらいの時期は「なぜなぜ期」といって、子どもは親を困らせるくらい何でも質問してきます。「空はなんで青いの?」とか、「なんで夏は暑いの?」とか。
そんなふうに質問したがるのは、「生きるために必要な知識をいち早く吸収したい」という本能があるからで、それを無視され続けると、この先の人生において「知識を獲得することで自分を成長させよう」という意欲にブレーキをかけることにもなりかねません。
そのことは子どもが小学生になっても、中学生になっても、高校生になっても、大人になってさえも変わりません。私たちは学び続ければ、いつまでも成長できますが、その意欲を失えば、そこで成長は止まってしまうのです。
だからむしろ、子どもの質問に最優先で答えていくことで、自分自身もこれから成長していくということを、大人はぜひ考えてほしいのです。
子と一緒に考え続ける親になろう!
自分自身もこれから成長していくということを考えれば、(2)の「子どもを子ども扱いせず、何も隠さずに、自分の意見を率直に伝える」ということと、(3)の「答えられない質問には、そのことを正直に子どもに言って、自分も子どもと一緒に答えを探し続ける」ということの重要性もよくわかるのではないでしょうか。
世界に興味を持てば、戦争であったり、差別であったり、環境破壊であったりと、解決の難しい疑問は出てきます。それについても隠し立てせず、「自分はこう思う」という意見を、これが唯一の正解だと押し付けるのではもちろんなく、間違っているかもしれないけれど、(親としての)自分の意見だとして、子どもに率直に伝えればいいのだと思います。
「英語の国に生まれたら、こんなに面倒くさい勉強しなくてもよかったのに」と言われたら、「そうだよねえ」「世界の標準語の英語が標準語でない日本に生まれたのは損だよね」と言えばいいのです。