最新記事

自己啓発

賢い人はそう答えない......「相手をがっかりさせる人」が会話の初め5秒でよく言う言葉とは

2022年1月10日(月)17時20分
樋口裕一(多摩大学 名誉教授) *PRESIDENT Onlineからの転載

たとえば、「展示会には何社来た?」と、上司から具体的に質問されることがあるだろう。その場合は、「20社です」と端的に答えればよいから、誰にでもできる。

だが、前項でお話ししたように、「○○はどうだった?」と漠然と問いを投げかけられたときに能力が表に出てしまう。

たくさんの情報のなかから、ファーストアンサーに最適な情報にポイントを絞るには、次の二つの方法を覚えておくだけでうまくいくことが多い。①「ジャンル」でシンプルに絞る方法と、②「切り口」でオリジナリティを出す方法だ。

①「ジャンル」でシンプルに絞る方法

これは、自分が実際に見聞きしたものから、自分が話しやすいジャンルに焦点を絞る方法だ。たとえば、数や量の多寡、規模の大小、できごとの出来不出来など、誰の目にも見える事実やことがらから選ぶ。

あるいは、質問者が聞きたがるであろう人物に関する新情報やライバル社の動向など、現場で得た情報を取り上げればよいので比較的思いつくのが簡単だ。それをきちんと答えることができれば、聞き手はまず満足する。

報告や連絡の際、「ジャンル」を絞ることに意識を向けるだけで、主観的で幼稚な感想から脱却し、聞き手が求めているような答え方ができる。

②「切り口」でオリジナリティを出す方法

私がおすすめしたいのは、「切り口」でポイントを絞って答える方法だ。これは「ジャンル」の上級編といえよう。

こちらは、単に目に見える事象から情報をピックアップして答えるのではなく、その人なりの独自の見方で答えを絞る。その人なりの光の当て方といってもいい。

展示会の例でいえば、次のようになる。

質問 「展示会どうだった?」
答え×「おもしろかったです」
答え○「盛況でした。グローバル化の面では、うちはやはり業界トップだと確信しました」

この場合、「グローバル化」という「切り口」で情報を絞っている。答える側に、グローバル化や海外戦略に関心がなければ、そのような視点で展示会を眺めないだろう。

このように「切り口」で答えるということは、自分の得意分野に持ち込み、自分の頭で分析して浮き彫りになった事実や現象を伝えることを指す。

プレゼンの質疑応答も怖くない

周囲に、「あいつはいつもAI関連に話を持っていく」という人はいないだろうか。あるいは、何でもかんでも社会福祉につなげるとか、芸術に結びつけるという人もいるのではないだろうか。

そうやって自分の得意分野に話を引き込んでいくのは、自分の土俵へ相手を引き込んでいることにほかならない。つまり、自分の持ちネタで自分のスタイルに持ち込みながら、答えに説得力を持たせているのだ。

いつもワンパターンでおもしろくなければ、みんなにあきれられてしまうが、その得意分野の話にうなずけるところがあれば、それなりにみんなが納得するだろう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

EU首脳、米中との競争にらみ対策協議 競争力維持へ

ビジネス

トランプ政権、対中テック規制を棚上げ 米中首脳会談

ビジネス

仏サノフィ、ハドソンCEOを解任 後任に独メルクの

ビジネス

英GDP、第4四半期は前期比0.1%増 通年は1.
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 6
    【独自取材】「氷上のシルクロード」を目指す中国、…
  • 7
    あなたの隣に「軍事用ヒト型ロボット」が来る日
  • 8
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    まさに「灯台下暗し」...九州大学の研究チームが「大…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中