最新記事
株の基礎知識

日経平均株価を個別株投資にうまく活用できていない人もいる

2020年10月20日(火)06時50分
加茂 歩 ※株の窓口より転載

ayo888-iStock.

<投資家であれば必ずチェックしているであろう株価指数のひとつが「日経平均株価」。だが、その特徴や注意点を正しく理解しなければ、ただ眺めるだけになってしまう>

そもそも日経平均株価とは?

日経平均株価とは別名「日経225」とも言われ、日本経済新聞社が東証1部上場企業の中から選んだ「225社の平均株価」です。「225社の平均株価」なので、「225社の株価合計÷225」で算出されるのが大原則です(より詳しく解説すると、225社の株価合計に「みなし額面による調整」と「除数の修正」を加えて算出されます)。

この225社は定期的に見直しがなされ、例年9月初めに入れ替え銘柄の発表がされます(実際の入れ替えは10月1日から)。近年は1~2銘柄の入れ替えとなることが多く、どの銘柄が新規採用・除外されるか、市場の注目が集まるビッグイベントとなっています。

なお、構成銘柄の一覧は「日経平均プロフィル」のサイトで確認することができます。

■日経平均株価とTOPIXの違い

代表的な日本の株価指数には日経平均株価の他に「TOPIX」があります。2つの指数の違いから、日経平均株価の特徴を深堀りしてみましょう。

kabumado20201020nikkei225-chart1.png

まず、日経平均株価が225社を対象に算出しているのに対し、TOPIXは東証1部に上場している全銘柄を対象に算出している、という大きな違いがあります。日経平均株価のほうが対象銘柄が少ないため、1社の株価が指数に与える影響は大きくなります。

また、計算方法は、日経平均株価が「株価」を基に算出する「株価平均型」であるのに対して、TOPIXは「時価総額」を基に算出する「時価総額加重平均型」となっています。

そのため日経平均株価は、ファーストリテイリング<9983>や東京エレクトロン<8035>など単純に株価の額が大きい「値がさ株」の影響が大きくなる一方で、TOPIXはトヨタ自動車<7203>やソニー<6758>など「時価総額」の大きな銘柄の影響を強く受けることになります。

日経平均株価の特徴を深掘りする

■値がさ株の影響が大きい

日経平均株価の特徴である「値がさ株の影響が大きい」について、もう少し詳しく見ていきましょう。

値がさ株とは、株価の額が大きい銘柄のことです。日経平均株価の場合、2020年10月5日時点におけるウェート上位3銘柄は、値がさ株であるファーストリテイリング<9983>、ソフトバンクグループ<9984>、東京エレクトロン<8035>で、この3銘柄だけで日経平均株価の構成比率の20%強を占めています。

kabumado20201020nikkei225-chart2.png

どれくらい値がさ株の影響が大きいかと言うと、例えば、低位株(株価の小さい銘柄)であるみずほフィナンシャルグループ<8411>の株価が1%上がっても、日経平均株価は約0.6円程度しか上がりません。一方、ファーストリテイリングが1%上昇するだけで、日経平均株価は約23円上昇します。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:イラン攻撃に踏み切ったトランプ氏、外交政

ワールド

イラン情勢、木原官房長官「石油需給に直ちに影響との

ワールド

茂木外相、「核兵器開発は決して許されない」 米攻撃

ワールド

米・イスラエルがイランに大規模攻撃、体制転換視野に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力空母保有国へ
  • 2
    「努力が未来を重くするなら、壊せばいい」──YOSHIKIが語った創作と人生の覚悟
  • 3
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作曲家が「惨めでもいいじゃないか」と語る理由
  • 4
    【クイズ】世界で最も「一人旅が危険な国」ランキン…
  • 5
    ウクライナが国産ミサイル「フラミンゴ」でロシア軍…
  • 6
    がん治療の限界を突破する「細菌兵器」は、がんを「…
  • 7
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 8
    トランプがイランを攻撃する日
  • 9
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 10
    インフレ直撃で貯蓄が消える...アメリカ人の54%が「…
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 8
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 9
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 10
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中