「コロナ後は接待する会社が伸びる」CDOの先駆者・長瀬次英が語る飲み会の重要性
現在のマーケティングの役割とは「顧客を知ること」「顧客により近づくこと」です。
これを接待に置き換えると、取引先は「顧客」です。もっと相手のことを知り、相手に近づき、関係性を築く。
接待であれば、食事やゴルフなど、相手の好み通りにセッティングできれば、必ず満足してもらえる。これって、完璧な「カスタマーリレーション」ではないでしょうか。
さらに次の予定も決められたら、関係性がどんどん深まっていく。そうすれば、仕事で何か問題が生じたときにはすぐに対処してもらえるだろうし、接待の中で新たな提案ができるかもしれません。
もちろん、こんな状況下なので誘い方は慎重に進める必要がありますし、マーケティングの観点からも「顧客」が嫌がる施策を行うべきではありません。
だからこそ、取引先と直接会って話ができる貴重な機会をたくさん設けられる会社が今後伸びていくでしょう。コロナ危機を受けて経費削減のために接待費を削った会社は、そういった機会損失だけでなく、社外のネットワークを作れず、会社自体の成長を止めてしまう危険さえあります。
しかし今の時代、社内外の「飲み会」は誘いづらく、「接待」という言葉自体に拒否反応を起こす人も少なくない。企業としても悩ましいところではないだろうか。
確かにそうですよね。だから、クライアントからそういった相談を受けたときは、「『飲み会』や『接待』ではなく、新たに『ソーシャライジング』と呼ぶことにしよう」と答えるようにしています(笑)。
真面目な話、今の日本は、そういった後ろめたいイメージで「飲み会」や「接待」の悪い部分ばかりがクローズアップされている印象がある。でも、昭和的な日本のビジネスの進め方には優れた点がかなりあります。
実際、海外でもフェイスブックを筆頭に、さかんに飲み会を開いたり、接待に対して寛容な会社は、こんな状況でも底力があるなと感じますね。
自粛ムードが続くなか、なかなか外で飲む気になれないという意見も多い。だが、飲みにいくだけが接待ではないと長瀬氏は語る。
繰り返しになってしまいますが、飲み会や接待の目的は「相手を知ること」「相手により近づくこと」です。もちろん、一緒に飲み会やゴルフに行くことができるのが理想ですが、それ以外の方法なんていくらでもあります。
ランチでもいいし、手土産を持って行ってもいい。オンラインゲームに誘うのもいいかもしれない。
相手に合わせて、直接会う機会と会いたいと思ってもらえるシーンを作っていくことが大切です。
そして、コロナ危機が去った後、気軽に飲みに行ける関係性ができていれば最高ですね。
※インタビューは全2回。1回目はこちら:
「日本人にアルゴリズムは通用しない」元インスタグラム・長瀬次英が語る日本のSNS
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