最新記事

インタビュー

「コロナ後は接待する会社が伸びる」CDOの先駆者・長瀬次英が語る飲み会の重要性

2020年9月1日(火)17時25分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


現在のマーケティングの役割とは「顧客を知ること」「顧客により近づくこと」です。

これを接待に置き換えると、取引先は「顧客」です。もっと相手のことを知り、相手に近づき、関係性を築く。

接待であれば、食事やゴルフなど、相手の好み通りにセッティングできれば、必ず満足してもらえる。これって、完璧な「カスタマーリレーション」ではないでしょうか。

さらに次の予定も決められたら、関係性がどんどん深まっていく。そうすれば、仕事で何か問題が生じたときにはすぐに対処してもらえるだろうし、接待の中で新たな提案ができるかもしれません。

もちろん、こんな状況下なので誘い方は慎重に進める必要がありますし、マーケティングの観点からも「顧客」が嫌がる施策を行うべきではありません。

だからこそ、取引先と直接会って話ができる貴重な機会をたくさん設けられる会社が今後伸びていくでしょう。コロナ危機を受けて経費削減のために接待費を削った会社は、そういった機会損失だけでなく、社外のネットワークを作れず、会社自体の成長を止めてしまう危険さえあります。

しかし今の時代、社内外の「飲み会」は誘いづらく、「接待」という言葉自体に拒否反応を起こす人も少なくない。企業としても悩ましいところではないだろうか。


確かにそうですよね。だから、クライアントからそういった相談を受けたときは、「『飲み会』や『接待』ではなく、新たに『ソーシャライジング』と呼ぶことにしよう」と答えるようにしています(笑)。

真面目な話、今の日本は、そういった後ろめたいイメージで「飲み会」や「接待」の悪い部分ばかりがクローズアップされている印象がある。でも、昭和的な日本のビジネスの進め方には優れた点がかなりあります。

実際、海外でもフェイスブックを筆頭に、さかんに飲み会を開いたり、接待に対して寛容な会社は、こんな状況でも底力があるなと感じますね。

自粛ムードが続くなか、なかなか外で飲む気になれないという意見も多い。だが、飲みにいくだけが接待ではないと長瀬氏は語る。


繰り返しになってしまいますが、飲み会や接待の目的は「相手を知ること」「相手により近づくこと」です。もちろん、一緒に飲み会やゴルフに行くことができるのが理想ですが、それ以外の方法なんていくらでもあります。

ランチでもいいし、手土産を持って行ってもいい。オンラインゲームに誘うのもいいかもしれない。

相手に合わせて、直接会う機会と会いたいと思ってもらえるシーンを作っていくことが大切です。

そして、コロナ危機が去った後、気軽に飲みに行ける関係性ができていれば最高ですね。

※インタビューは全2回。1回目はこちら:
「日本人にアルゴリズムは通用しない」元インスタグラム・長瀬次英が語る日本のSNS


マーケティング・ビッグバン
 ――インフルエンスは「熱量」で起こす』
 長瀬次英 著
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

【話題の記事】
手術されるインターセックスの子供たち トップモデルが壮絶な告白
日本一「日本」を伝える中国SNSの女神「林萍在日本」

20200908issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年9月8日号(9月1日発売)は「イアン・ブレマーが説く アフターコロナの世界」特集。主導国なき「Gゼロ」の世界を予見した国際政治学者が読み解く、米中・経済・テクノロジー・日本の行方。PLUS 安倍晋三の遺産――世界は長期政権をこう評価する。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

レバノン各地でイスラエルの空爆、首都中心部で少なく

ワールド

カブールのリハビリ施設爆撃、死者数は143人=国連

ビジネス

テンセント、第4四半期は13%増収 ゲームとAIが

ビジネス

春闘に「手応え」、中小の賃上げ持続には適切な価格転
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 4
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 5
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 6
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 7
    モジタバの最高指導者就任は国民への「最大の侮辱」.…
  • 8
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 9
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 10
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 6
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 7
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 10
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中