コロナで高値更新の意外な3銘柄 買うべきか、買わざるべきか?
高値更新によってキーエンスの時価総額はおよそ11兆円となり、気づけばソフトバンクグループ<9984>や日本電信電話<9432>、ソニー<6758>などを上回り、東証の時価総額ランキングでトヨタ自動車<7203>に次ぐ2位に(6月3日時点)。今の日本株相場を象徴していると言えるでしょう。
また、工場で使われる空気圧機器大手のSMC<6273>や、自動運搬システムのダイフク<6383>なども、同様の理由で上場来高値を更新しています。
●パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>
ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」や「ユニー」「長崎屋」などを傘下とするパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>。規模の拡大による成長が続いており、前期(2019年6月期)まで営業利益は30期連続で増益となっていました。
2020年は新型コロナウイルスの影響で訪日外国人が激減し、インバウンドによる免税売上高が大きく減少。同社にとって大きな逆風となりました......が、巣ごもりによる買い溜め需要という強力な追い風が吹き、小売り業界の勝ち組として期待の買いが続き、6月に入っても上場来高値の更新が続いています。
●イー・ギャランティ<8771>
売掛債権の保証を手がける保証サービス企業がイー・ギャランティ<8771>です。創業間もないベンチャー企業や中小企業などが新規の取引などを行う際に、保証料を同社に支払うことにより、信用力を補完して商取引を円滑に行うことができます。
同社は独自の計算モデルを用いて債権などのリスク管理を行い、各地の地方銀行とも積極的に連携して取り扱い高を伸ばしながら成長を続けてきました。
そして今、新型コロナウイルスの影響により、企業間取引における信用リスクがこれまでよりも強く意識されるようになったことから、同社の業績に対する成長期待が高まっているのです。
株価は、2020年3月にコロナ禍が本格化して以降、上昇トレンドが続き、5月に2,300円の上場来高値を記録。以降は全体相場が強さを見せたこともあり調整色を強めていますが、調整一巡後は高値への再トライも期待できるかもしれません。
高値更新銘柄の見つけ方
上で説明したように、昨年来高値・年初来高値を更新する銘柄は中期的な上昇トレンド、上場来高値を更新した銘柄は長期的な上昇トレンドにある、と推察することができます。現在のように相場の先行きが不透明な状況では、高値更新という点から銘柄を探すことも効率的な方法となります。