最新記事

自己啓発

著名な写真家・起業家チェイス・ジャービスが指南する「創造を生む習慣」

2020年6月5日(金)16時40分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

創造性というのは実用的なものであり、自分の考え方を改め、そして、人生を変える力を持っているという。何かを創造しているとき、人は自分の内側にある強い衝動に突き動かされている。そのエネルギーを抑えることはできず、いったん創造性が目覚めれば、あらゆる方向へと流れ出すのだ。

ただし、ジャービスの言う「クリエイティブ」とは、油絵を描いたりバイオリンを弾いたりといった、いわゆる「芸術的なこと」だけを指すのではない。クリエイティブになるために仕事を辞めたり、ベレー帽をかぶったり、奇抜な格好をしたりする必要もない。

ジャービスによれば、創造とは「あなたのアイディアを世界に向かって表現すること」。つまり、頭の中にあるアイディアを、実際の形あるものにすることだ。したがって、もちろん芸術も創造の一部だが、問題解決やビジネス、家族の世話をすることも創造だし、人生に生きがいを見いだすことも創造と言える。

誰もが日常的にやっていることの中に創造的活動はある。そう言われてもなお、「自分は全くクリエイティブじゃないし、そういう仕事をしているわけでもない」と思う人も多いだろう。だがジャービスに言わせれば、自覚していようとしていまいと、人はみな生まれつき「クリエイター」だ。

大切なのは才能や技術ではなく「習慣」――IDEAサイクル

なぜなら、何かを創造するということは、生きていくために必要不可欠な行為であり、息をすることと同じくらい、人にとって自然で重要なことだからだ。運動や適切な栄養、マインドフルネスと同様に、健康と幸福感を得るために欠かせないもの、それが創造なのだ。

言い換えれば、創造性は人間にもともと備わっている特質ということになる。ただし、クリエイティブな行動をしなければ、それを生かすことはできない。そして、ジャービスによれば、創造的活動において大切なのは、才能や技術ではなく「習慣」だという。

そこで本書では、創造を習慣にするための体系的なシステムとして、「想像する(Imagine)」「設計する(Design)」「実行する(Execute)」「ふくらませる(Amplify)」という4つのパートから成る「IDEAサイクル」が紹介されている。

まず、創造したいものを好きなだけ「想像」する。次に、夢を実現するための戦略を「設計」する。そして計画を「実行」し、障壁を乗り越えていく。最後にビジョンを「ふくらませ」、インパクトのあるものを創る。各パートの具体的なアドバイスと教訓が、本書にはふんだんに盛り込まれている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:全米で広がる反マスク行動 「#テスラたた

ワールド

トルコ中銀が2.5%利下げ、インフレ鈍化で 先行き

ビジネス

トランプ氏、ビットコイン戦略備蓄へ大統領令に署名

ビジネス

米ウォルマート、中国サプライヤーに値下げ要求 米関
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
2025年3月11日号(3/ 4発売)

ジャンルと時空を超えて世界を熱狂させる新時代ピアニストの「軌跡」を追う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない、コメ不足の本当の原因とは?
  • 3
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎」が最新研究で明らかに
  • 4
    著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行…
  • 5
    一世帯5000ドルの「DOGE還付金」は金持ち優遇? 年…
  • 6
    強まる警戒感、アメリカ経済「急失速」の正しい読み…
  • 7
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 8
    定住人口ベースでは分からない、東京23区のリアルな…
  • 9
    テスラ大炎上...戻らぬオーナー「悲劇の理由」
  • 10
    34年の下積みの末、アカデミー賞にも...「ハリウッド…
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 4
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政…
  • 5
    ニンジンが糖尿病の「予防と治療」に効果ある可能性…
  • 6
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Di…
  • 7
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 8
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない…
  • 9
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 10
    ボブ・ディランは不潔で嫌な奴、シャラメの演技は笑…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中