「おっさん」など、中年への揶揄はなぜ許容されるのか
過去50年で寿命は飛躍的に延び、先進国では人生100年時代を迎えようとしている。もちろんお年寄りを大切にするのは当然だ。しかし、高齢者は弱者だからといって過保護に活動を制限するという従来の認識では、彼らが活動的に生きることを制限しかねない。今の「高齢者」や「お年寄り」がかつての「高齢者」や「お年寄り」とは同じではないのはラウシュの指摘のとおりだ。
中高年期は価値観が新しくなり新たな目的を見出すためにある時期であって、退屈な毎日を送ったり死ぬための準備をする時期ではない。そう考えれば、50歳になったときの人生の見方はまるで違ってくる!(『ハピネス・カーブ』368~369ページ)
高齢者を社会の隅に追いやるのではなく、知恵と経験をもった大先輩として社会的に活躍できる時間を延ばすようなシステムの再構築には、まずは中年期のあり方や社会的サポート、そして社会認識の見直しが必要となる。少子高齢化問題のフロントランナーである日本が加齢と社会について考える上で、本書から学べることは多いだろう。

『ハピネス・カーブ――人生は50代で必ず好転する』
ジョナサン・ラウシュ 著
田所昌幸 解説
多賀谷正子 訳
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