最新記事
ブッダ

人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

2024年3月25日(月)20時04分
大愚元勝(佛心宗大叢山福厳寺住職、(株)慈光グループ代表) *PRESIDENT Onlineからの転載

【ブッダの最期の言葉は「怠ることなく励め」】

仏教は、今から2500年前の北インドにおいて、ブッダが説いた、苦を手放して明るく生きるための教えだ。

しかしブッダは、誰にでも同じように教えを説いたのではなく、出家者と在家者に分けて教えを説いた。

仕事も家庭も、全てを投げ出して出家したプロ修行者と、仕事や家庭に従事しながら生きている一般の人では、当然要求される修行レベルが違う。

ブッダは出家修行者に対しては、非常に厳しい教えを説いた。

ブッダ晩年の様子、臨終の様子を克明に記した涅槃ねはん経と呼ばれるお経があるが、その涅槃経の中に、ブッダが弟子に向けて残した最期の言葉が登場する。

ブッダ最期の言葉とは、「怠ることなく励め」であった。

そう、仏教とは、超人的な神や仏に縋って生きる教えではなく、「たゆまぬ自己研鑽けんさんによって苦を手放し、明るく生きよ」と説く、努力の教えだ。

ブッダは、弟子たちに、①何を努力すべきか②どう努力すべきかを具体的に示している。

【下手なことはやめ、上手なことをさらに伸ばす】

ブッダが示した、努力の方向性と、具体的な方法は、次の4つだ。

1、今やっている、これまでやってきた「悪しきことをやめる」努力
2、これから先さまざまな誘惑があっても「悪しきことはしない」努力
3、今持っている、成している「善きことをさらに伸ばす」努力
4、今までやったことのない「善きことに挑戦していく」努力

個々の解説に入る前に、一つ定義しておきたいことがある。それは、善悪の定義だ。

善悪というと、私たちはすぐに道徳的なことを思い浮かべる。

けれども、ここでよくある質問は、善悪と言っても、人によって何を善とするか悪とするかは違うけれども、それをどう捉えるのかというものだ。

確かにブッダの教えに登場する善悪には、道徳的な意味がある。

しかしながら、仏教が説く善悪には、「善=巧みであること」「悪=下手であること」という意味があるのだ。

この善悪の定義を押さえた上で、1〜4の個々の解説に入りたい。

ビジネス
「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野紗季子が明かす「愛されるブランド」の作り方
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、大麻規制緩める大統領令に近く署名か 米

ワールド

ウクライナ、東部要衝都市を9割掌握と発表 ロシアは

ビジネス

ウォラーFRB理事「中銀独立性を絶対に守る」、大統

ワールド

米財務省、「サハリン2」の原油販売許可延長 来年6
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中