最新記事
ブッダ

人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

2024年3月25日(月)20時04分
大愚元勝(佛心宗大叢山福厳寺住職、(株)慈光グループ代表) *PRESIDENT Onlineからの転載

【三流は「俺はすごい」と舞い上がってしまう】

人が褒められたときの反応を見ていると、次の3つのパターンが見受けられる。

まず三流。三流は褒められると調子に乗る。

褒められると、気分良くなって舞い上がり、調子に乗ってしまうのだ。

もちろん、誰しも褒められたら嬉しい。

気分が落ち込んでいるよりは、調子に乗ってどんどん伸びていく場合もある。

けれども三流は、一時的に気分が高揚してまた冷静に戻ってくるのではなく、褒められたことで「俺ってすごいでしょう」となり、一段も二段も高みに上がった気になって、偉ぶってしまったりするのだ。

「いえいえ」は二流、一流は「ありがとう」と返す

次に二流。二流は謙遜しながら逆に意識してしまい力む。

まず、褒められたときに、「いえいえ」と謙遜するのは、望ましくない。

謙遜は美徳でもあるが、褒めたほうからすれば、せっかく心動かされて褒めたのに、「いえいえ」と否定されてしまうのだ。少し残念な気がしてしまう。

普段褒められ慣れていない人が急に褒められると、どうしていいか分からずに、褒め言葉を素直に受け取れない。

そこでつい「いえいえ、私なんか......」と言ってしまうのだが、そう言いながらも、今度は褒められたことで変に意識してしまい、力んでしまったりする。自意識過剰になってしまうのだ。

最後に一流。一流は、褒められると素直に受け入れ、良いところをさらに伸ばそうと努力する。

褒め言葉に対して「ありがとうございます」と、素直に受け止め、そこに嫌味も驕りも全く感じさせない。

一流は、人の好意や褒め言葉を、素直に「受け取る」ことができる。調子に乗ったり、変に卑下することなく、自分の強みを更に伸ばしてゆくことができるのだ。

【「言われやすい人」がどんどん伸びていく】

newsweekjp_20240325104936.jpg

fizkes- shutterstock

三流も一流も、普段においてはさほど変わらない。けれども、叱られたり、褒められたりした時にその差が出る。特に褒められた時の反応には人間性が出てしまう。

一流は、褒められても、叱られても、態度に変わりはない。不貞腐れたり、偉ぶったりすることなく常に、「ありがとうございます」と、ありのままの評価をありのままに受け止めることができる。

自分自身が捉えている自分像と、他人から評価されている自分像を常に客観的に見て、調整することに長けているからだ。

ブッダは弟子たちに「言われやすい人になりなさい」と説いたというが、まさに一流は、叱られやすいし褒められやすい。

だからこそ、どんどん注意され、どんどん褒められ、そこにいちいち引っ掛かりがないから、どんどん伸びていくのだ。

企業経営
ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パートナーコ創設者が見出した「真の成功」の法則
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、8月下旬から少なくとも8200万ドルの

ビジネス

クーグラー元FRB理事、辞任前に倫理規定に抵触する

ビジネス

米ヘッジファンド、7─9月期にマグニフィセント7へ

ワールド

アングル:気候変動で加速する浸食被害、バングラ住民
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 2
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 3
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...その正体は身近な「あの生き物」
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 7
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    「腫れ上がっている」「静脈が浮き...」 プーチンの…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中