最新記事

転職

「なんでもやります」=「何もできません」? 転職活動で言ってはいけない4つの地雷フレーズ

2022年6月21日(火)11時05分
井上和幸(株式会社 経営者JP、転職コンサルタント) *PRESIDENT Onlineからの転載

それよりも、これまでの選考を経て、具体的になにを感じ、どのようなところに魅力を感じているのかを伝えるべきです。懸念点があるならば、ここが不明だ、自分の希望する条件と合致しない可能性がある、などを具体的に伝えるべきです。解消できる可能性があれば企業にしっかり検討してもらいましょう。

こうしたコミュニケーションが最終段階でしっかりできることで、応募企業との良縁にグッと近くづくのです。

「転職面接は商談だと思え」

最後のアドバイスとしては、面接に不必要に力みすぎないでください。

力が入りすぎるばかりに、職歴書を見れば分かるようなプロフィールを長々と話し続けたり、応募しているポジションとは関係の薄い話を続けてしまう。それでいて、相手のことを全く聞いていないケースは本当に多くあります。

想定外の質問を受けたりすると、頭が真っ白になりシドロモドロ。「この年齢でこれでは、ちょっとなあ......」と面接官は鼻白んでしまいます。

私が転職面接に向かう人たちに常々話しているのは、「面接に臨む際に、転職活動と思わないでください。商談に赴いたと思ってください」ということです。

新卒採用と異なり、転職面接で求められていることは、具体的な職務遂行力や専門性、それらを通じて期待できる即戦力性です。

平素、職場でそれらを発揮しているからこそ、ベテラン世代の皆さんは現在までやってこられているはずです。その持てる力を面接・面談の場でアウトプットするためのフックが、「商談だと思って臨む」ことなのです。

採用する側の心境を理解する

通常の商談であれば、相手(クライアント)に対して、「いま御社には、どのような課題がおありですか」「今後、どのようなことをされたいとお考えですか」といったテーマ設定から入ります。

そして、相手と「会話」して、その上で先方が求めることに対して、「なるほど。であれば、このような形で解決できると思うのですが」「○○を導入されると良さそうですね」といった「提案」をするはずです。これこそが、転職活動で求められていることなのです。

転職活動で行うのは、先方が今回求めているポジションに就いた際、その職責において、テーマや課題の解決を成し遂げられる人材であることを提案することです。

そもそも、企業がわざわざ外部から人を招聘(しょうへい)するということは、自社のなにがしかの事業や部署を「ローンチ(新規立ち上げ)」「ストレッチ(成長・拡大)」「ターンアラウンド(変革・テコ入れ)」のいずれかをやろう(やらねばならない)という状況です。

「ただ椅子に座る人」を採用するはずがないということを、念のため、しっかり認識しなければなりません。「応募するポジションを通じて、改善・改革できることが見えたとき」が、採用が決定されるときです。

また、「商談型の面接」の良いところは、「普段の姿」が相手に見えることです。

転職先とのご縁は、「人間性的な部分でのフィット感(一緒に働きたいと思えるか否か)」と「本人の情熱、コミットメント(任せた職務を困難を乗り越えてでもやり遂げてくれそうか否か)」の2つをしっかり感じられるか次第で決まります。

冷静に、自信を持ってオトナのコミュニケーションをすることが転職成功につながります。

井上和幸

株式会社 経営者JP、転職コンサルタント
早稲田大学政治経済学部卒業後、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職、取締役就任。その後、リクルートエグゼクティブエージェントのマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。2万名超の経営人材と対面してきた経験から、経営人材の採用・転職支援などを提供している。著書は『ずるいマネジメント』(SBクリエイティブ)など。


※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg




今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米12月小売売上高、前月比横ばい 個人消費の鈍化示

ビジネス

米雇用コスト、第4四半期は前年比3.4%上昇 4年

ビジネス

米輸入物価、25年12月は前月比0.1%上昇 前年

ビジネス

中国人民銀、内需拡大へ金融支援強化へ 過剰生産と消
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    崖が住居の目の前まで迫り、住宅が傾く...シチリア島…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 7
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 8
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 10
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中