後継者不足に陥る会社の3つの特徴 人事異動、評価、そして社長が愚痴
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<後継者不在を理由に廃業する会社が年々増えているが、そうした中小企業には共通点がある>
後継者不在を理由に廃業する会社が年々増えています。後継者を探すことは困難を伴い、困っている経営者も多いと聞きます。
そのような方にヒントになるように、本記事では後継者不足に陥る会社の特徴をお伝えします。
人事異動が少なく、ポジションが固定化されている
人事異動が少なくポジションが固定化されていると、人が育ちにくくなります。例えば、「役職が人を育てる」という言葉がありますが、人事異動が少ないと新しい役職に就く機会が減ることになります。担当業務が変わらないことも同様に、新しい業務に触れる機会が少なくなります。すなわち成長のチャンスが少ないということです。
高いポテンシャルを持っている人材、すなわち会社を経営できるようなポテンシャルを持っている人材であっても、ずっと同じポジションに就いていれば、そのポジションという枠組みの中でしか、物事を認識できなくなります。
仮に中間管理職をずっとやっているとしたら、中間管理職としての最適行動を繰り返し、考え方も凝り固まってしまうでしょう。そのような状況が続けば、会社を経営できるような高いポテンシャルを持っている人材であっても、実際に会社経営ができるようにはならないでしょう。
このような事態を防ぐために、組織内で役職や業務の固定化は防ぐべきです。役職が固定化されている組織の傾向として、新規事業に乗り出す機会が少ないというのがあります。新規事業など新しいことをやらない会社は役職が固定化され、いつも同じメンバーが同じことを繰り返します。後継者を育てるには、新しいことにチャレンジして、ポジションが固定化されることを防ぎましょう。
公正な評価がなく、良い人材が流出する
公正な評価ができてないと、離職率が高まります。特に優秀な人ほど、会社を早く去る傾向にあります。生産性の低い企業にありがちな間違った人材活用として、「優秀な人材に仕事を集中させる」というものがあります。そのような事態になると、優秀な人は周りの人よりもたくさん働かないと、仕事が終わらなくなります。
優秀な人に処遇で差をつけられれば不満は抑えられるかもしれません。しかし、生産性の低い企業だと処遇差があまりつけられないため、「適度にサボって手を抜き、あいつには本当に重要な仕事を任せられない」など評価されていない方が、仕事量が増えず得になることがあります。
そのような状況に置かれた優秀な人材は、「この会社で頑張っても報われない」と感じて、いつか会社を去ってしまうでしょう。良い人材が会社に残らなければ、会社の後継者も育たなくなります。