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「有給休暇」のよくある誤解と正解

2021年12月23日(木)20時00分
庄司ライカ ※経営ノウハウの泉より転載

多様な働き方のなかで気になること2つ

■1:有給休暇や半日単位、時間単位で取得することはできますか?

最近は育児や介護など、さまざまな事情を抱えながら働く社員も多くなってきました。

「子どもが発熱したから午前中は病院に連れていきたい」、「今日は早めに切り上げて親の介護をしたい」など、本来の有給休暇としての使い方とは違う取得の仕方を希望する労働者も増えているのではないでしょうか。

原則として、有給休暇は"1日単位"です。疲労回復やリフレッシュするための休暇、ということが本来の意義だからです。しかし、1日単位にこだわるあまり、有給休暇を取りづらくなるのは本末転倒です。そのため、労働者が希望し、使用者も同意すれば半日単位や1日単位で取得することが可能です。

具体的には、半日単位の場合は、労使協定などの労使間の細かい取り決めがなくても「本来の取得方法による休暇取得の阻害とならない範囲で適切に運用される限りにおいて、問題がない」とされています。

半日の区切り方によって、午前の方が短くなってしまうので不公平だということであれば、1日の所定労働時間をしっかり半分に分けて実働4時間ずつ区切るような運用でも構いません。ただし、その時によって異なる取扱いにならないように、どのような運用にするかは就業規則等によって定めておくことが必要です。

■2:会社の繁忙期にも有給休暇を取得させなくてはいけない?

有給休暇は、原則として労働者が希望した日に会社は与えなければなりませんが、1年で一番の繁忙期に取得されると、業務がまわらなくなるという場合もあり得るでしょう。そのような場合、その時季に年次有給休暇を取得されると、事業の正常な運用を妨げる場合には、時季変更権を行使して、有給取得日を変更できるとされています。

ただ忙しいからということではなく、あくまで"事業の運営を妨げる場合に限り"認められることになっています。例えば、会社の中でその社員しかできないような職務を任せていて、該当日にその社員が休んでしまうと、事業に大きな影響が生じるといった場合や、同じ日に多数の社員が有給取得の希望があったりなど、希望者全員が休んでしまうと事業に影響が出てしまうといったようなことです。

つまり、簡単に時季変更権が認められるわけではありません。

どうしても会社側が有給取得日を変更してもらいたい場合は「時季変更権を行使する」というような固い話ではなく、変更してもらいたい理由を伝えて社員にお願いするなど、労使双方に"お互い様"というような文化を日頃から形成しておくことが重要です。

有給休暇の取得義務化とよくある誤解や質問について解説しました。ご自身の理解と相違はなかったでしょうか? 内容についてもっと知りたい場合は、各内容の【もっと詳しく】から詳細の記事を読むことができます。ぜひ参考にしてみてください。

※この記事は『経営ノウハウの泉』の過去掲載記事をもとに作成しています。

2021.11.30

[執筆者]
庄司ライカ
フリーライター。エンターテインメント誌の編集を経てフリーランスへ。美容に関する資格を多数取得し美容メディアの記事監修をはじめ、サロンワークも行う。女性誌に限らずインタビューや記事広告なども担当、海外グルメの取材もこなす。インタビューやレポートでは趣味のカメラでカメラマンを兼任することも。

※当記事は「経営ノウハウの泉」の提供記事です
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