最新記事

経営

ワクチン休暇は有給か、無給か? 中小企業が導入する場合は...

2021年8月3日(火)11時30分
加藤知美 ※経営ノウハウの泉より転載
新型コロナワクチン接種

写真はイメージです recep-bg-iStock.

<新型コロナウイルスのワクチン接種が進められ、「ワクチン休暇」という言葉も聞くようになった。そもそもどんな制度なのか。導入する企業側のメリット、デメリットは?>

2021年度より、医療従事者を皮切りに全国で新型コロナウイルスのワクチン接種が進められています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のこれ以上の感染拡大を防ぐため、テレワークや時差出勤等の対応を取っている企業も多々あるなか、ワクチンは会社が従前通りの企業活動を行えるようにするための重要なツールの1つとされています。

そのため、会社内でまとめてワクチン接種を受ける「企業内接種」を検討するケースもあり、ワクチン接種への関心と対応法の策定は経営者にとって急務とされています。特に大企業と比べ社員一人ひとりの比重が大きい中小企業では、社員の健康と安全を守るための対応策として、ワクチン接種は非常に重要になります。

このような状況下において、注目されている制度が"ワクチン休暇"です。今回は、このワクチン休暇の概要や導入した場合のメリット・デメリット、実際にワクチン休暇制度を採用する場合の対応手順や気をつけなければならない注意点について、順を追って解説をしていきます。

そもそもワクチン休暇とは

ワクチン休暇とは、会社に所属する社員が新型コロナウイルスワクチンを接種するにあたり取得することのできる休暇のことです。とはいえ、ワクチン休暇制度を取り入れている企業はまだまだ少なく手探りの状態です。

取得できる日数や時期は各企業の状況により異なりますが、ワクチン接種当日とその後1~2日をワクチン休暇日と設定し、慶弔時に取得できる"特別休暇"扱いとするケースが多いようです。

特別休暇は、有給休暇とは異なり法律で義務づけられておらず、社員が安心して働くことができるような福利厚生の意味合いを持つ休暇制度になります。したがって、特別休暇制度を採用するかどうかは各企業の裁量にゆだねられています。また、特別休暇の取得日を有給にするか無給にするかについても、各企業の一存で決められるという特徴があります。

中小企業のワクチン休暇導入メリットは?

ワクチン休暇を導入することによるメリットには、主に以下の内容が挙げられます。

(1)社員がワクチン接種へ踏み切るきっかけとなる

新型コロナウイルスワクチンについては、他のワクチンとは異なり、開発されて間もない前例のない状況下で接種が開始されていることから、ワクチン接種に踏みきれない社員が多いことも予想されます。また、普段の仕事が忙しく、有給休暇を取得してまでワクチン接種を行う意欲がわかない社員がいるかもしれません。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日米閣僚が会談、関税合意踏まえた経済連携強化を再確

ビジネス

インフレは依然高すぎる、政策変更は差し迫らず=米ク

ワールド

イラン空域制圧へ作戦順調、米が新指導者候補を複数検

ビジネス

米2月雇用、9.2万人減で予想外のマイナス 失業率
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だったはずの中国が、不気味なまでに静かな理由
  • 2
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示さない
  • 3
    10歳少女がライオンに激しく襲われる...中国の動物園で撮影された「恐怖の瞬間」映像にネット震撼
  • 4
    「みんな一斉に手を挙げて...」中国の航空会社のフラ…
  • 5
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 6
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 9
    アルツハイマーを予防する「特効薬」の正体とは? …
  • 10
    「ハリポタ俳優で終わりたくない」...ハリー・メリン…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 10
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中