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人気と権力が最高潮に達したプーチンがなぞるロシア皇帝の道

4本目の柱として、プーチンはメディアのストーリーを絶対的に支配している。今や国内には、独立系メディアもまともな反政府勢力も存在しない。
飛行機内で毒を盛られて重体に陥った反政府活動家のアレクセイ・ナワリヌイが療養していたドイツから2021年に帰国すると同時に逮捕されたとき、私の大学のロシア人学生の大半は愕然としていた。
今年2月24日にウクライナ侵攻が始まったときも憤慨した学生たちは、ナワリヌイの逮捕をあれほど急いだ理由を理解した。プーチンは、自分に異議を唱えるストーリーが十分に広まるリスクは決して冒さない。戦況の劣勢を記録して発表する機会は、あらかじめ排除しておけばいい。
プーチンが憧れる指導者は、スターリンに始まりゴルバチョフに終わるソ連の直系の先人たちではなく、帝政時代の皇帝だ。プーチンが読む歴史的人物の伝記は、おそらく99%が皇帝のものだろう。
具体的な手本はニコライ1世とその孫のアレクサンドル3世だ。2012年に大統領に再登板してからは特に、彼らの歩みを忠実になぞっている。ロシアを率いるには強硬な支配が必要で、自由主義的な意図をにおわせるものは直ちに、しっかりと、封じ込める──それが2人の皇帝の治世からプーチンが学んだ教訓だ。
ただし、2人の皇帝は最初こそ目覚ましい経済的成果を上げたが、その後ニコライ1世は1853年にクリミアで不必要な戦争を始め、皇太子時代にバルカン半島で戦ったアレクサンドル3世は南下政策を推し進めた。
プーチンはウクライナで勝たなければ自らの帝政の試みが頓挫することを、間違いなく意識している。私はある著名なロシア人経営者に、ロシア兵の死体が山積みになったらどうなるだろうと聞いてみた。
「第2次大戦でナチスに勝ったことが礎にある文化では、ナチスと戦って死ぬのはこの上ない名誉だ。その青年が生きていたら、酒を飲み、けんかをして、月給300ドルで工場で働き、50歳で肝不全で死ぬだろう。戦争で死んだら本人は英雄になって、家族は勲章とお金を受け取り、母校には銘板が飾られる」
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