- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 中東諸国のカタール断交のウラには何がある?
中東諸国のカタール断交のウラには何がある?
2つ目としては、カタール首長家は「カタール国内の反体制派」を懐柔するために、イスラム圏の幅広い「反体制グループ」に薄く広く援助をしているという噂があります。自分たちが地元で革命を起こされないように、イスラム圏全体の過激な運動に理解を示すポーズを取って一種の「保険をかけている」というのです。
一部には、その資金は回り回って「アルカイダ」や「IS」にも行き渡っているという説もあるぐらいです。これに対して、サウジやエジプトが「許せなくなった」ということはあり得ます。
3つ目としては、アメリカの影響という問題です。トランプ大統領は、G7サミットに行く前にサウジを「最初の外遊先」に選び、そこでGCC会議にも出席しています。その際に、トランプ大統領は「イランとIS」を究極の悪玉として認定し、敵味方の区別をハッキリするように迫った結果、態度の曖昧なカタールに対してサウジやエジプトが警戒感を強めたという可能性があります。
4つ目としては、トランプ大統領のGCC会議参加によって、一見するとサウジとアメリカの関係は強化されたように見えますが、可能性としてはトランプ大統領があまりにも「トンチンカン」な姿勢を見せてしまい、サウジとしては「アメリカには中東を仕切る能力はない」と判断された可能性もあります。
【参考記事】トランプの露骨なイラン包囲網に浮足立つイスラム社会
結果として、サウジやエジプトが「アメリカの意向を離れた暴走」を始めたというシナリオがあり得ます。特にサウジは、アメリカから巨額(1100億ドル=約12兆円)の武器購入を決めているので、これによる湾岸の覇権づくりを早速実行に移したのかもしれません。アメリカのティラーソン国務長官は「断交しないように」という調整工作をしたようですが、今のところは無視された格好です。
5つ目としては、この地域の特殊事情として「トラブルがあれば原油価格の上昇要因になる」ので、あえてトラブルを起こすことへの抵抗感が少ないということもあるかもしれません。
カタールの首都ドーハといえば、2022年のFIFAワールドカップの開催地です。2018年のロシアも多少の懸念があるわけですが、2022年についても、無事に開催ができるのか、政治的に微妙な情勢となってきました。
トランプ政権の勢いに変調の兆しが漂い始めた 2025.12.24
円安と円高、日本経済に有利なのはどっち? 2025.12.17
サッカーをフットボールと呼ばせたいトランプの執念 2025.12.10
ベネズエラ船撃沈事件に揺れるペンタゴン 2025.12.03
意外にも「友好的」だったトランプ・マムダニ会談 2025.11.26
アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性 2025.11.19
マムダニ新NY市長の左派政策、日本への影響は? 2025.11.12
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
「Accountingマネージャー」外資クライアントメイン/フレックス・在宅勤務有
BDO税理士法人
- 東京都
- 年収650万円~1,000万円
- 正社員
-
「DCプロジェクトリーダー」英語力必須 大手外資系案件 Ciscoグローバルゴールドパー
NTT Com DD株式会社
- 東京都
- 年収700万円~1,000万円
- 正社員
-
英語力を活かせる法人営業 外資系担当 「顧客折衝経験歓迎!/業界トップクラスの企業」
東亜紙巧業株式会社
- 東京都
- 月給21万円~
- 正社員






