- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 「イスラム教徒の入国禁止」を提案、どこまでも調子に…
「イスラム教徒の入国禁止」を提案、どこまでも調子に乗るトランプ
トランプはこの事件を受けて、「遂に」と言うべきでしょうか、決定的な発言を行っています。それは、7日月曜に飛び出したコメントで、「当局が事態を把握するまでの当面の間、すべてのイスラム教徒のアメリカ入国を拒否すべきだ」と発言したのです。シリアなどの難民だけでなく、移民だけでもなく、観光や商用を含めた全てのイスラム教徒の「入国を拒否すべき」だというのです。
これまでにもトランプは、「アメリカ国内のイスラム教徒は全員登録させてデータベース化する」とか「すべてのモスクには監視体制を整備する」といった極論を口にしてきましたが、今回はさらに次元が違うものだと言えます。
なぜトランプは「ここまで極端な発言」を平気で口にするのでしょうか?
2つあります。まず1つ目は、先ほど申し上げたように、こうした発言については、一部のアメリカ人は「言いたいけど、言ってはいけない」という自制をしているわけです。確かにそれが「政治的正しさ」だからです。ですが、「ホンネとしては言ってみたい」という感覚を持っている人からすれば、「本当に口にしてしまう」トランプはヒーローになってしまうのです。
2つ目には、こうした発言に関しては例えばメディアは反発していますし、おそらくは多くの政治家から「それはマズイだろう」という発言が出ると思います。ですが、そうした「トランプ批判コメント」を発すると、保守層に向けては、その人は、あるいはそのメディアは、「イスラム急進主義者に甘い」とか「テロの危険に対して鈍感」というイメージを植え付けることができるのです。
過去にはメキシコ系移民を巡る論戦で、例えばジェブ・ブッシュの勢いを潰すなど、同じ「やり口」で成功してきたトランプです。今回もそうした計算でやっているのだと思います。
いずれにしても、「あらゆるイスラム教徒の入国を禁止する」などという極論を吐かれては、民主党サイドとしては黙ってはいられないでしょう。例えばトランプは、「オバマもヒラリーも『イスラム急進主義者(ラジカル・イスラム)』という表現をしていない。この人達は怪しい」というようなことを言ってきているわけです。これに対してヒラリーは「アメリカ人にイスラム教徒を差別させて、アメリカをより悪玉に追いやるのではISILの術中にはまるだけ」という鮮やかな反論をしています。ですが、こうした「少し考えないと分からない」種類の反論では、これまではトランプ旋風を止めることはできてはいません。
博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日本社会の側にある 2025.04.02
内紛続く米民主党、震源地はニューヨーク 2025.03.26
トランプが南米ギャング団幹部を国外追放、司法との対決に直面 2025.03.19
株価下落、政権幹部不和......いきなり吹き始めたトランプへの逆風 2025.03.12
施政方針演説で気を吐くトランプに、反転攻勢の契機がつかめない米民主党 2025.03.06
令和コメ騒動、日本の家庭で日本米が食べられなくなる? 2025.02.26
ニューヨーク市長をめぐる裏切りのドラマがリアルタイムで進行中 2025.02.19
-
東京都港区/外資系企業での一般事務・庶務業務
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 月給22万700円~
- 正社員
-
外資系企業のケータリングサービス/年休120日・土日祝休み・賞与あり
グローブシップ・ソデクソ・コーポレートサービス株式会社
- 東京都
- 月給23万円~25万円
- 正社員
-
外資系企業オフィス運営の統括マネージャー/英語力活かせる/月38万円〜
グローブシップ・ソデクソ・コーポレートサービス株式会社
- 東京都
- 月給38万円~50万円
- 正社員
-
品川本社/ベンダーファイナンス営業 大手外資系ICTベンダー/業界未経験歓迎・リモートワーク可
NECキャピタルソリューション株式会社
- 東京都
- 年収400万円~630万円
- 正社員