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【写真特集】「男は青、女は赤」を考える
THE PINK & BLUE PROJECT
Photographs by JEONGMEE YOON
男は青、女はピンク、って誰が決めた?
<男の子は青色、女の子はピンク色――性別と色をめぐる概念が出来上がったのは第二次大戦後のことだ>
どうしてわが家の娘はピンク色の服ばかりを着て、ピンク色のおもちゃばかりで遊ぶのだろう──。写真家の尹丁美(ユン・ジョンミ)が「ピンクと青の撮影プロジェクト」を始めたきっかけは、そんな疑問だった。
それから14年間、韓国とアメリカに住む子供の部屋を撮り続けてきた尹は、男の子は青色、女の子はピンク色を好む現象をつぶさに観察してきた。驚いたことに、そうした性別と色をめぐる一般的な概念が出来上がったのは、第二次大戦後のことだ。
それ以前の世界では、(少なくともアメリカでは)ピンクはむしろマッチョを表すとの認識があったほど。だが現代化に伴い男女平等の意識が広まると、それまでの性別と色の結び付きをあえて逆転させるかたちで「男は青、女はピンク」という新たな概念が生まれた──。そんな研究結果もある。
その概念が今でも続いているのには2つの理由がありそうだ。1つは親の影響。テレビや映画などを通じて描かれる男らしさや女らしさの「ガイドライン」から自分の子供が外れないようにしたいという親心だろう。
そして、その心理を助長するのが大量の広告によって促進される消費主義の拡大だ。国や文化や民族が違っても、性別と色の関係に同様の傾向が見られるのはグローバリゼーションの影響だとする尹は、色のイメージが固定化することを懸念する。
「成長するにつれて好みの色には変化が出始めるが、それでも最初に植え付けられた色に対する概念は残るものだ」
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